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NEJM誌から
睡眠時無呼吸に対するCPAPはメタボ解消にも有効か
3カ月の治療で血圧、脂質、血糖値、BMIなどを改善

 中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群OSAS)患者に対する治療の第1選択は持続陽圧呼吸療法CPAP)だ。このCPAPを3カ月行うと、患者の血圧低下、血中脂質プロファイルの改善、血糖管理の向上、体重とBMIの減少がみられることを、インド医科学研究所のSurendra K. Sharma氏らがNEJM誌2011年12月15日号に報告した。

 閉塞性睡眠時無呼吸メタボリックシンドローム、およびメタボリックシンドロームを構成する個々の心血管危険因子との関係は知られている。メタボリックシンドロームの有病率は、閉塞性睡眠時無呼吸患者では74~85%、無呼吸ではない人々では37~41%と報告されている。睡眠時無呼吸が高血圧とインスリン抵抗性の独立した危険因子であることを示した研究もある。しかしこれまで、症候性の無呼吸患者に対するCPAPが、メタボリックシンドロームにも影響を与えるかどうかを調べた質の高い研究はなかった。

 そこで著者らは、二重盲検の無作為化試験をインドの1施設で行った。中等症から重症のOSASで、Epworth睡眠尺度に基づく昼間の眠気が強い、30~65歳の患者90人を登録。CPAP歴がある患者、CPAP中の患者、高血圧、糖尿病、脂質異常症などメタボリックシンドロームを構成する疾患に対する治療を受けている患者などは除外した。

 患者を2群に分け、以下の2通りの治療のいずれかに割り付けた。(1)3カ月間CPAPを行い、1カ月間治療を休み、続く3カ月間にCPAPのシャム治療(一般人はシャム治療であることを認識できない)を行う=46人、(2)この逆の順番で治療を行う=44人。

 CPAPまたはシャム治療の前後に、身体計測と、血圧や空腹時血糖値の測定、インスリン抵抗性(HOMAを適用)の評価を行い、空腹時血中脂質プロファイル、糖化ヘモグロビン(HbA1c)、頸動脈内膜中膜厚、内臓脂肪や皮下脂肪なども測定した。メタボリックシンドロームかどうかの判断にはNCEP ATP IIIの定義を用いた。

 先にCPAPを受けた患者のうち、1人が治療中に急速進行性の高血圧を発症し、2人が治療開始から1カ月以内にCPAP不耐症となり、いずれも治療を中止した。先にシャム治療を受けた患者では、1人が治療継続を拒否した。これら4人を除く86人(CPAP先行群が43人、シャム治療先行群が43人)が試験を終了し、分析対象となった。

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