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NEJM誌から
リバロキサバンは急性期DVT治療と再発予防に有用
EINSTEINスタディの結果

 経口投与可能な血液凝固第Xa因子阻害薬リバロキサバンは、深部静脈血栓症DVT)の急性期に通常用いられる標準治療に劣らぬ有効性と安全性を持ち、その後の再発予防に用いた場合には偽薬に比べ有意なリスク低下をもたらすことが明らかになった。EINSTEINスタディの研究者たちが、2件の試験結果をNEJM誌電子版に2010年12月4日に報告した。

 DVTの急性期には低分子量ヘパリンとビタミンK拮抗薬が用いられるが、ビタミンK拮抗薬は、凝固能の監視と用量調節を必要とする上に、他の薬剤や食品と相互作用を生じる危険性がある。一方、リバロキサバンは固定用量を経口投与でき、検査を繰り返し行って監視する必要はなく、食品との相互作用がなく、薬物との相互作用もわずかしか報告がないため、代替として有望と考えられている。

 リバロキサバンの有用性評価を目的とするEINSTEINプログラムは、3件の無作為化試験からなっている。(1)急性期DVTの治療にリバロキサバンまたは標準治療を用いる試験、(2)同様に急性期肺塞栓症の治療に用いる試験、(3)急性期の治療を終えたDVTまたは肺塞栓症患者に引き続き投与する試験。試験(2)は進行中だったため、今回は(1)と(3)に関する報告が行われた。

 (1)の、急性期DVT患者を対象に標準治療とリバロキサバンを比較する無作為化非劣性試験は、オープンラベルで行われた。

 急性の症候性近位DVTだが症候性の肺塞栓はなかった患者を登録し、リバロキサバン単剤(15mg1日2回を3週間投与後、20mgを1日1回投与する治療を継続)、または標準治療に割り付けた。標準治療群には、エノキサパリン1mg/kgの皮下注射を1日2回5日以上行いつつ、割り付けから48時間の時点でビタミンK拮抗薬(ワルファリンまたはアセノクマロール)の投与を開始し、月1回以上国際標準化比(INR)を測定して2.0~3.0の値が維持されるよう用量を調整する方法を用いた。両群共に患者の治療期間をあらかじめ3カ月、6カ月、12カ月のいずれかに設定し、期限が来た時点で治療を中止した。

 (3)の、急性期に適用された治療を6~12カ月受けた患者にリバロキサバンを用いる二重盲検の無作為化優越性試験は、症候性のDVTまたは肺塞栓でEINSTEINプログラムの試験(1)または試験(2)に登録された患者(リバロキサバン群、標準治療群のいずれも可)と、一般の医療機関で標準治療を6~12カ月受けた患者の中から、抗凝固治療が引き続き必要と考えられた人々を登録し、リバロキサバン単剤(20mg1日1回)または偽薬に割り付けて6~12カ月間投与した。

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