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NEJM誌から
ダビガトランのVTE再発予防効果はワルファリンに劣らない
2564人を対象とした無作為化試験の結果

 静脈血栓塞栓症VTE)の再発予防において、ダビガトランワルファリンに劣らぬ有効性と安全性を示すことが、カナダMcMaster大学のSam Schulman氏らが行った無作為化試験によって明らかになった。論文は、NEJM誌2009年12月10日号に掲載された。

 現行のVTEに対する標準的な治療は、当初5~7日間は即効性の抗凝固薬を非経口的に投与し、その後少なくとも3カ月はビタミンK拮抗薬のワルファリンなどを投与する、となっている。

 だが、ワルファリンは国際標準化比(INR)を指標とする用量調節を頻繁に行う必要があり、様々な薬剤や食品との相互作用にも注意しなければならない。

 一方、直接トロンビン阻害薬のダビガトランは、抗凝固作用が予測できるため、固定用量を用いることができる上に、薬剤、食品との相互作用は報告されていない。

 先に行われた、心房細動患者の脳卒中予防を目的としてダビガトランとワルファリンを比較した試験(関連記事はこちら)では、両剤の効果は同等、安全性はダビガトランが優ることが示されていた。

 著者らは今回、急性VTEで当初の非経口治療を終えた患者を対象に、ダビガトランとワルファリンを6カ月間経口投与して転帰を比較する二重盲検の無作為化試験RE-COVERを実施した。

 患者登録は、29カ国の228施設で06年4月から08年11月に行われた。6カ月間の抗凝固薬投与を必要とする、18歳以上のVTE患者計2564人を登録。うち78.5%が欧州または北米の患者だった。これらの人々を、無作為に、ダビガトラン(150mgを1日2回)またはワルファリン(INRが2.0~3.0になるよう用量を調整)に割り付けた。

 主要アウトカム評価指標は、6カ月以内のVTE再発とこれに関連する死亡とし、非劣性のマージンは、リスク差の95%信頼区間の上限が3.6パーセンテージポイント、ハザード比の95%信頼区間の上限が2.75に設定した。安全性のエンドポイントは、出血イベント(大出血は、ヘモグロビン値が20g/L以上低下、2ユニット以上の赤血球輸血が必要、重要な部位での出血、致死的出血のいずれか)、急性冠症候群、その他の有害事象、肝機能検査の結果に設定。分析はintention-to-treatで行った。

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