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NEJM誌から
半年に1回のデノスマブ投与で骨折リスクが減少
閉経後骨粗鬆症患者と前立腺癌患者を対象とした2つの試験結果

 完全ヒトモノクローナル抗体製剤のデスノマブを、骨粗鬆症の閉経女性および前立腺癌患者に投与した2つの無作為化試験の結果が、それぞれ別個の論文としてNEJM誌2009年8月20日号に同時掲載された。いずれの試験でも、デスノマブ投与により骨折リスクの減少が認められた。

 デノスマブは、破骨細胞の形成と活性化に必須のRANKL(receptor activator of NF-κB ligand)に対する完全ヒトモノクローナル抗体製剤だ。半年に1回の投与で骨密度の上昇が得られることが既に示されている。

 米California大学San Francisco校のSteven R. Cummings氏らは、米国その他で、骨粗鬆症の閉経女性を対象とする大規模な国際的無作為化試験を行い、デノスマブの骨折リスクに対する影響を調べた。

 60~90歳で、腰椎または大腿骨近位部のTスコアが-4.0以上-2.5未満の女性7868人を登録。これらの女性のTスコアの平均値は、腰椎が-2.8、大腿骨近位部は-1.9、大腿骨頸部は-2.2だった。24%の女性に脊椎骨折が見られた。

 これらの患者を、無作為にデノスマブ60mg(3902人、平均年齢72.3歳)または偽薬(3906人、72.3歳)に割り付け、6カ月ごとに36カ月まで皮下注射した。全員にカルシウムを毎日投与したほか、ベースラインの血清25-ヒドロキシビタミンD濃度に応じてビタミンDも処方した。

 骨密度は、ベースラインに加えて、1カ月、6カ月、12カ月、24カ月、36カ月時にDXA法により評価した。

 主要エンドポイントは新規脊椎骨折、2次エンドポイントは非脊椎骨折と大腿骨頸部骨折に設定。骨密度低下と関係しない骨折イベント、重症外傷による骨折は除外した。

 36カ月の追跡を終えたのは全体の82%、すべての皮下注射を受けていたのは76%の女性だった。

 デノスマブ群では、偽薬群に比べてX線画像上の新規脊椎骨折が少なかった。36カ月の粗罹患率はデノスマブ群2.3%(3702人中86人)、偽薬群7.2%(3691人中264人)、リスク比は0.32(95%信頼区間0.26-0.41、p<0.001)で、相対減少率は68%だった。

 リスク比を時期ごとにみると、0~12カ月が0.39(p<0.001)、12~24カ月が0.22(p<0.001)、24~36カ月が0.35(p<0.001)であり、両群間の差は1年目から36カ月時まで維持されていた。

 臨床的に診断された脊椎骨折、多発性の新規脊椎骨折のリスクもデノスマブ群で低かった。相対減少率はそれぞれ69%(p<0.001)と61%(p<0.001)。

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