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NEJM誌から
B群連鎖球菌疾患はガイドライン改訂後に27%減少

 2002年にガイドラインが改訂され、全妊娠女性を対象としたB群連鎖球菌GBS)スクリーニング検査が勧告された米国では、GBS疾患の罹患率が、改訂前に比べ約27%減少し、生児出産1000件当たり0.32になったことが分かった。しかし、GBS疾患に罹患した正期産児の61.4%は、出産前のスクリーニングで陰性だった女性から出生していたことから、さらなる改善が望まれることも示された。米CDCのMelissa K. Van Dyke氏らの報告で、詳細はNEJM誌2009年6月18日号に掲載された。

 侵襲性のGBS疾患は、生後1週間以内の新生児で最も多く見られる感染症の一つだ。1980年代に行われた臨床試験の結果、妊婦がGBS陽性だった場合には、出産時に抗菌薬を投与する化学予防を行えば、新生児の早期発症GBS疾患が予防できる可能性が示された。

 続いて1990年代には、化学予防の有効性が明らかになった。2002年に米国ではガイドラインが改訂され、妊娠35~37週の妊婦にはスクリーニングとしてGBS培養検査を広範に行うこと、検査で陽性の場合は分娩時に化学予防を行うことが推奨された。

 著者らは、ガイドラインに基づくスクリーニングと化学予防の実施状況を調べ、早期発症GBSをさらに減らすためにはどのような公衆衛生施策が有効かを知るために、後ろ向きコホート研究を行った。

 侵襲性GBSは、Active Bacterial Core(ABC)サーベイランス(米国10州の住民ベースの監視システム)の監視対象の一つだ。そのためABCに登録されていた、03~04年出生(ガイドライン改訂後)の生産児と、98~99年出生(ガイドライン改定前)の生産児に関する情報を抽出した。

 調査対象となった地域の03~04年の出産は81万9528件。うち254件が、新生児が生後7日未満でGBSを発症したとしてABCに登録されていた。GBS疾患を発症しなかった7437人を選んで出産に関わる記録を入手し、発症者254人の出産記録と合わせて以下の分析を行った。

 早期発症GBS疾患の罹患率は、99~01年は生児出産1000件当たり0.47だったのに対し、ガイドライン改定後は1000件当たり0.32と、27%減少した。

 GBSスクリーニングを受けた妊婦は、03~04年には85.0%(83.9-86.0%)で、98~99年の48.1%(95%信頼区間46.7-49.5)から増加していた。検査を受けた時期は、妊娠35週未満で検査が行われた女性が14.9%、35週以降に検査されていた女性は49.4%、出産のために入院した時点で検査を受けていた女性が2.8%、時期が不明だった女性が35.7%だった。

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