日経メディカルのロゴ画像

NEJM誌から
IFN/リバビリン無効例にIFNを長期投与しても進行は防げず
慢性C型肝炎患者1050人を対象とした無作為化試験の結果

 抗ウイルス治療に反応しない慢性C型肝炎患者は、肝線維化から肝硬変、肝不全、肝細胞癌へと進行し、やがて死に至る危険性を抱えている。米Saint Louis大学のAdrian M. Di Bisceglie氏らは、ペグインターフェロンPEG-IFN)/リバビリン併用が奏効せず、線維化が進んでいる患者に、2分の1用量のPEG-IFNを3.5年投与する無作為化試験を行った。しかし、肝疾患の進行は抑制されず、この治療は推奨されないことが明らかとなった。詳細は、NEJM誌2008年12月4日号に報告された。

 慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染者の半数は、PEG-IFN/リバビリン併用を24~48週間行うことにより、持続的なウイルス陰性化(SVR)を達成できる。しかし、治療に反応しない残りの半数の患者については、治療の選択肢はほとんどない。

 これまで、そうした患者にPEG-IFNを長期にわたって用いれば、ウイルス陰性化には至らずとも、HCV RNAレベルは減少、血清アミノトランスフェラーゼ(AST、ALT)値は低下し、肝臓の組織学的所見が改善する可能性が示されてきた。一部には、IFNの投与で肝細胞癌リスクが減少することを示唆した研究もある。しかし、いずれも質の高い研究の結果ではなかった。

 そこで著者らは、長期的なIFN投与が組織学的、臨床的アウトカムを向上させられるかどうかを調べる大規模な前向き研究を実施した。

 米国内の10カ所の医療機関で、2000年8月から2004年8月まで、慢性C型肝炎で線維化が進行している(Ishak線維化スコアが3以上)が、PEG-IFN/リバビリン併用でSVRを達成できなかった患者1050人(平均年齢51歳、71.0%が男性)を登録。肝代償不全または肝細胞癌の既往がない人々に限定し、Ishakスコアに基づいて患者を層別化した(スコアが3または4の肝硬変を伴わない患者が622人、スコアが5または6の肝硬変を伴う患者は428人)。

 登録された患者を無作為に、PEG-IFNα-2a 90μg/週を3.5年間(517人)または無治療(533人)に割り付け、3カ月ごとに診察した。肝生検は、1.5年次と3.5年次に実施した。

 主要エンドポイントは、無作為化から1400日(3.83年)以内の肝疾患の進行に設定。具体的には、死亡、肝細胞癌、肝代償不全(静脈瘤からの出血、腹水、特発性細菌性腹膜炎、肝性脳症)、連続した2回の受診時にChild-Turcotte-Pughスコア(肝代償不全の程度を示す指標)が7ポイント以上、ベースラインでIshakスコアが3または4だった患者についてはスコアが2ポイント以上上昇――を合わせた複合イベントの発生について比較した。

この記事を読んでいる人におすすめ