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NEJM誌から
セツキシマブに頭頸部癌の生存期間延長効果
プラチナ製剤+フルオロウラシルに追加するレジメンで

 転移性または再発性の頭頸部扁平上皮癌患者に対して、標準的な用量のプラチナ製剤+フルオロウラシルに加え、抗上皮成長因子受容体(EGFR)抗体製剤のセツキシマブを投与することで、全生存期間と無増悪生存期間が有意に改善されることが明らかになった。ベルギーAntwerp大学病院のJan B. Vermorken氏らが行った無作為化試験によるもので、詳細は、NEJM誌2008年9月11日号に報告された。

 セツキシマブは、我が国では「EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」に対する治療薬として、2008年9月から販売されている。

 セツキシマブがEGFRに結合すると、この受容体へのリガンドの結合が妨げられ、抗体依存性細胞障害が誘導される。この抗体がシスプラチンなど複数の化学療法薬の活性を高めるという報告もある。

 そこで著者らは、転移性または再発性の頭頸部扁平上皮癌患者に対する標準治療に加えて、セツキシマブを投与した場合の安全性と有効性を調べる無作為化試験を行った。

 2004年12月から2005年12月30日まで、欧州17カ国の81医療機関で、再発または転移後は未治療の患者を登録。条件を満たした442人のうち、220人(平均年齢57歳)をシスプラチンまたはカルボプラチン+フルオロウラシルを3週ごとに最大6サイクル投与する群(化学療法のみ群)に割付け。残りの222人(平均年齢56歳)を、同様の化学療法+セツキシマブを最大6サイクル実施する群(セツキシマブ併用群)に割り付けた。

 プラチナ製剤+フルオロウラシルの1サイクルは、1日目に、1)100mg/平方メートルのシスプラチン、または、2)AUCが5mg/mL/分になるよう用量を調整したカルボプラチン――のいずれか1時間静注に加えて、フルオロウラシル1000mg/平方メートル/日を4日間投与するレジメンで行った。シスプラチンとカルポプラチンの選択は担当医に任せた。

 セツキシマブは、初回は400mg/平方メートルを2時間かけて静注し、その後、週1回250mg/平方メートルを1時間で静注する方法を基本とした。

 なお、化学療法+セツキシマブ群で病態安定が見られた患者については、6サイクルの治療終了後も、維持療法としてセツキシマブ単独投与を継続。有害事象により治療継続が困難になるか、進行が認められるまで続けた。

 化学療法のみの群については、治療終了後は治療を行わず、進行まで追跡した。

 腫瘍の反応は、ベースラインと、割り付け後6週ごとに進行が見られるまで、CTまたはMRI検査により評価した。判定は修正WHO基準に基づいて行った。

 

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