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NEJM誌から
アダリムマブは若年性関節リウマチの再燃を抑制
単剤でも、メトトレキサートとの併用でも効果あり

2008/09/22
大西 淳子=医学ジャーナリスト

 抗腫瘍壊死因子α(TNFα)抗体製剤アダリムマブヒューミラ)は、メトトレキサートMTX)使用の有無にかかわらず、若年性関節リウマチJRA)患者の再燃を有意に抑制することが、多施設無作為化試験の結果、明らかになった。米国Cincinnati小児病院のDaniel J. Lovell氏らの報告で、詳細はNEJM誌2008年8月21日号に掲載された。

 アダリムマブは完全ヒトTNFモノクローナル抗体製剤で、成人の関節リウマチ患者にMTXと併用または単剤で用いると、症状の軽減とQOLの改善、身体機能の向上が見られ、X線画像上では関節病変の進行抑制が認められると報告されている。今回、著者らは、4~17歳の多関節型JRA患者を対象にアダリムマブの有効性と安全性を調べる臨床試験を実施した。

 試験は3段階からなり、リードイン期間と盲検試験は2002年9月19日から2005年1月13日まで行われ、延長試験はそれ以降、論文発表まで継続されていた。31カ所の医療機関で多関節型JRA患者171人を登録し、活動性(関節腫脹が5カ所以上、運動制限のある関節が3カ所以上)で、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が奏効しなかった患者を選んだ。

 当初16週間は、リードイン期間として、オープンラベルで全員にアダリムマブを投与。その後、32週間の二重盲検試験を実施し、さらに、全員にアダリムマブを適用する延長試験をオープンラベルで行った。ベースラインでは、すべての患者で関節の炎症は慢性化しており、活動性は非常に高かった。

 171人中85人をMTX使用グループ、86人を非使用グループとし、使用グループには10mg/m2/週以上の安定用量を投与。16週目まで、全員にアダリムマブ24mg/m2(最大用量は40mg)の皮下注射を隔週で実施。安定用量のNSAIDsと低用量コルチコステロイド、鎮痛薬の投与は認めた。

 160人がリードイン期間を完了。16週時に米国リウマチ学会の小児用の基準であるACR Pediで30%改善(ACR Pedi 30*)を達成した患者を、1対1で無作為にアダリムマブまたはプラセボに割り付け、隔週で皮下注射する二重盲検試験を32週間継続した。試験期間を通じてACR Pedi反応を評価した。ACR Pedi 30のみならずACR Pedi 50、70、90、100達成者の割合も評価した。

 主要エンドポイントは、二重盲検期間(16~48週)に再燃(ACR Pediの6項目の評価基準のうち3項目以上に30%以上の悪化が見られ、30%以上の改善が認められた項目は1つ以下の場合と定義)を経験したMTX非使用群の患者の割合に設定。分析はintention-to-treatで行った。

 まず、リードイン期間にACR Pedi 90を達成した患者は、MTX非使用グループ26%、MTX使用グループでは28%。ACR Pedi 70達成者はそれぞれ46%と71%、ACR Pedi 50達成者は64%と91%だった。16週時にACR Pedi 30を達成していたMTX非使用グループの64人(74%)、投与グループの80人(94%)が、二重盲検試験に進んだ。

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