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NEJM誌から
脳卒中再発予防効果はアスピリン/ジピリダモールとクロピドグレルで差なし
PRoFESS試験の結果

 脳梗塞後の患者にとって再発は深刻な問題だ。複数の無作為化試験が、再発予防における抗血小板療法の効果を示している。今回、脳卒中後にアスピリンと徐放性ジピリダモールの併用、またはクロピドグレルの単剤投与を開始し、2.5年継続した場合の効果と安全性を比較する無作為化試験の結果、両群で脳卒中予防効果に差はないことが示された。米国Miami大学のRalph L. Sacco氏らは、詳細はNEJM誌電子版に2008年8月27日に掲載された。

 脳梗塞後の患者に対する抗血小板療法の選択肢としては、現在、低用量アスピリン(50~325mg/日)単剤、低用量アスピリンと徐放型ジピリダモールの併用、クロピドグレル単剤などが挙げられる。

 作用機序の異なる2剤を併用すれば脳卒中予防効果は高まると期待されるが、出血リスクが上昇する可能性もある。アスピリン/ジピリダモール併用については、2件の研究が、アスピリン単剤より有効で大出血リスク上昇はないと報告している。一方、複数の危険因子を持つ脳卒中患者を対象にアスピリン/クロピドグレル併用の効果をクロピドグレル単剤と比較した試験では、有効性に差はなく、出血は併用群で有意に多いことが示されていた。

 著者らは当初、2通りの併用レジメン(アスピリン/ジピリダモールとアスピリン/クロピドグレル)を比較する試験設計に基づいて患者を登録していた。しかし、2027人の患者を割り付けた時点で公開されたMATCH試験の結果が、アスピリン/クロピドグレル併用による出血リスク上昇を示したため、試験設計を修正。アスピリン/クロピドグレル併用に割り付けられていた患者にはクロピドグレルのみを投与し、それ以降に登録された患者は、アスピリン/ジピリダモールまたはクロピドグレル単剤に割り付けた。

 2003年9月11日から2006年7月14日まで、日本を含む35カ国695施設で、発症から90日程度までの脳梗塞患者2万332人(平均年齢66.1歳、36.0%が女性)を登録。患者の25%は、今回の脳梗塞より前に、一過性脳虚血発作または脳卒中を経験していた。高血圧既往は74%に見られた。46.7%が脂質異常症、28.2%が糖尿病、16.3%が虚血性冠動脈疾患だった。

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