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脊柱管狭窄症の治療は手術が有効
理学療法や非ステロイド抗炎症薬よりも疼痛スコア改善

 脊椎すべり症を伴わない脊椎管狭窄症の患者を対象に、手術と非外科的治療の効果を比較する研究の結果、手術のアウトカムが有意に良好であることが示された。英国Dartmouth大学医学部のJames N. Weinstein氏らの報告で、詳細はNEJM誌2008年2月21日号に報告された。

 2000年3月から2005年3月まで、米国内13の脊椎クリニックで患者を登録。対象は、神経根型の下肢痛または神経原性間欠跛行が12週間以上持続しており、画像診断により脊椎すべり症を伴わない腰部脊椎管狭窄症で手術の適応と判断された患者。

 無作為化試験への参加に同意した患者を無作為化コホート(289人)とし、138人を手術、151人を非外科治療に割り付けた。無作為割り付けに同意せず、自ら選択を希望した患者は観察コホートとし、365人を登録した。全体の平均年齢は65歳だった。

 手術群には、標準的な減圧椎弓切除術を適用した。一方の非外科的治療群には、理学療法、自宅で行う運動に関する教育またはカウンセリング、非ステロイド抗炎症薬の投与などを行った。

 主要アウトカム評価指標は、6週後、3カ月後、6カ月後、1年後、2年後の、MOS SF-36(QOL指標)の疼痛と身体機能のスコア(0~100、スコアが低いほど重症)と、修正Oswestry疼痛障害尺度(0~100、高スコアほど重症)に設定した。2次アウトカムは、患者自身が記録した改善、現在の症状と治療に対する満足度、狭窄症と腰痛のわずらわしさ、などとした。

 割り付けられた治療の不遵守率は高かった。無作為化コホートの手術群の患者は、63%が1年以内に、67%が2年以内に手術を受けていた。非外科治療群でも1年以内に42%、2年以内に43%が手術を受けていた。観察コホートでは219人が手術を希望し、146人が非外科治療を選択。手術群では1年以内に95%、2年以内に96%が手術を受けた。非外科治療群でも1年以内に17%、2年以内に22%が手術を受けていた。

 両群合わせると2年間で400人に手術が行われており、非外科治療を2年間継続していた患者は254人だった。実際に手術を受けた患者の方が症状は深刻だった。

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