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エルトロンボパグで抗ウイルス治療対象患者が増加
無作為化フェーズ2試験の結果

 C型肝炎ウイルスHCV)感染者で血小板数が少ない場合、インターフェロン/リバビリン併用療法は禁忌ではないが、慎重に適用する必要がある。米国Duke大学のJohn G. McHutchison氏らは、経口投与で活性を持つ新たな低分子トロンボポエチン受容体作動薬エルトロンボパグを用いると、血小板数が上昇し、抗ウイルス治療が容易に適用できる患者が有意に増えることを明らかにした。2重盲検の無作為化フェーズ2試験の結果で、NEJM誌2007年11月29日号に報告された。

 血小板減少症は、慢性肝疾患の合併症として広く見られる。HCV感染による慢性冠疾患患者にインターフェロン/リバビリンを併用する臨床試験では、血小板数が7万5000個/mm3未満の患者は原則として除外されてきた。また、5万個未満のHCV感染者に抗ウイルス治療を適用した論文はほとんど無い。

 血小板数低値は、インターフェロン/リバビリンの絶対的な禁忌を意味しないが、血小板減少が見られる患者には注意して用いること、治療中に血小板減少症となった患者についてはインターフェロンの用量を低減するか投与を中止すること、となっている。現時点では、HCV感染者に投与できる承認済みの血小板減少症治療薬はない。

 著者らは、GlaxoSmithKline社のエルトロンボパグをHCV関連肝硬変によって血小板減少症となっている患者に投与して、血小板数増加作用を評価すると共に、抗ウイルス治療の適応を増やせるかどうか調べた。

 欧米22カ所の医療機関で18歳以上のHCV感染者を登録。HCV関連肝硬変で血小板数が2万個/mm3以上7万個/mm3未満の患者74人(年齢の中央値51歳、男性が3分の2超)をエルトロンボパグ30mg/日(14人)、50mg/日(19人)、75mg/日(23人)またはプラセボ(18人)に無作為に割り付け、4週間投与した。主要エンドポイントは4週時の血小板数が10万個/mm3以上の患者の割合とした。なお、治療中に血小板数が20万個を超えた場合には投与を中止し、10万個以下になった時点で再開した。

 4週間の治療で血小板数が増加した患者を選んで抗ウイルス治療を開始。原則的には、血小板数が7万以上になった患者にはペグインターフェロンα-2a(商品名:ペガシス、Roche社)を、10万以上になった患者にはペグインターフェロンα-2b(商品名:ペグイントロン、Schering-Plough社)を、リバビリンとともに12週間投与した。並行してエルトロンボパグまたはプラセボの投与も12週間継続した。

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