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Lancet誌から
イルベサルタンがマルファン症候群に有用
大動脈の拡張を抑制することで乖離や破裂を減らせる可能性

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 マルファン症候群患者の大動脈乖離や破裂につながる大動脈径の拡張を減らすために、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のイルベサルタンが有用であることが示唆された。英国Barts Heart CentreのMichael Mullen氏らは、6~40歳のマルファン症候群患者192人を対象に、イルベサルタンとプラセボを用いたランダム化比較試験を行い、最長5年間の追跡で、イルベサルタン群の方が大動脈径の拡張が少なかったと報告した。結果はLancet誌電子版に2019年12月10日に掲載された。

 マルファン症候群は、常染色体優性遺伝の形式をとる結合組織病で、フィブリリン1遺伝子の変異が原因で発症する。大動脈解離や大動脈瘤破裂などの心血管合併症を起こしやすいことが特徴だ。患者の大動脈基部の拡張率を減らすためにβ遮断薬の使用が検討されている。マルファン症候群の研究モデルでは、ARBも合併症のリスクを減らすことが示されているが、ロサルタンとβ遮断薬や既存の治療薬を比較した研究では、ARBの優越性を示すことはできなかった。

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