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Lancet誌から
トラネキサム酸が外傷性脳損傷の死亡率を減少
受傷から3時間以内のトラネキサム酸投与をプラセボと比較したRCT

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 29カ国の175病院が参加したCRASH-3 collaboratorsの研究者たちは、外傷性脳損傷(TBI)患者に対する3時間以内のトラネキサム酸投与の有効性と安全性をプラセボと比較するランダム化比較試験を行い、トラネキサム酸は出血による脳ヘルニアなどの頭部外傷関連死亡率を減少させていたと報告した。結果はLancet誌電子版に2019年10月14日に掲載された。

 全世界では毎年600万人を超えるTBIが発症していると報告されている。主な原因は交通事故と転倒だ。TBI後には頭蓋内出血がしばしば見られるが、頭蓋内出血は脳ヘルニアを引き起こし、患者を死に至らしめる危険性がある。CRASH-2試験では、頭蓋外の外傷性大出血患者に、発症から3時間以内にトラネキサム酸を投与すると、手術による出血が減り、死亡率も低下するという結果が得られている。そこで著者らは、頭蓋内出血を減少させることによりTBI患者の頭部外傷関連死亡率も減らせるという仮説を立て、プラセボ対照のランダム化比較試験CRASH-3を実施することにした。

 組み入れ対象は、発症から3時間以内の成人のTBI患者で、Glasgow Coma Scale(GCS)が12以下であるか、CTスキャンで頭蓋内出血が見つかった場合とした。

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