妊娠高血圧腎症の臨床徴候は曖昧であるため、疑い例に対する診断は慎重に行われる。英国King's College LondonのKate E Duhig氏らは、クラスターランダム化対照試験を行って、血流中の胎盤増殖因子(PIGF)値を臨床管理アルゴリズムに追加すると、確定診断までの時間を短縮でき、妊婦に重度の有害事象が生じるリスクを減らせると報告した。詳細は、Lancet誌電子版に2019年4月1日に掲載された。

 妊婦の10%が高血圧を経験し、単胎妊娠の妊婦のおおよそ3%が妊娠高血圧腎症と診断される。診断は、高血圧や蛋白尿といった臨床症状に基づいて行われるが、妊娠高血圧腎症の臨床徴候は曖昧で、重症でも無症候の患者がいるため、疑い例をリスク層別化することは難しい。

 これまでに行われた研究では、妊娠高血圧腎症が疑われる妊婦の血管新生因子、特に胎盤増殖因子(PIGF)を指標とする診断の精度が高いことが報告されている。しかし、日常診療におけるPIGF値の有用性や、転帰への影響は明らかではなかった。そこで著者らは、妊娠高血圧腎症が疑われる妊婦に対する臨床管理アルゴリズムにPIGFの血中濃度を組み入れると、臨床医による診断が早まるかどうか、このアプローチが

妊娠高血圧腎症の診断と管理にPIGF値が有用の画像

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