東京女子医科大学の濱田洋通氏らは、川崎病患者で過剰な炎症反応を推進するCa2+/NFAT経路を、免疫抑制薬で制御すれば冠動脈病変の進行を抑制できるのではないかという仮説を検証するため、免疫グロブリン静注(IVIG)にシクロスポリンを併用して標準治療と比較するオープンラベルのフェーズ3試験を行い、併用治療が冠動脈病変が発症する患者の割合を減少させていたと報告した。結果はLancet誌電子版に2019年3月7日に掲載された。

 未治療の川崎病患者では、約25%に冠動脈瘤または冠動脈拡張が生じる。急性期のIVIG治療は、冠動脈病変の発症を抑制するが、IVIGとアスピリンを用いた標準治療後も発熱が続いたり、再度発熱する患者が、おおよそ20%いる。また、IVIG抵抗性は、冠動脈病変の危険因子としてよく知られている。過去50年間にさまざまな川崎病の治療法が検討されたが、冠動脈病変の発生を完全に防ぐことはできていない。

 一方、ゲノムワイド解析から川崎病に関連する遺伝子がいくつか突き止められ、これらの遺伝子に変異があると、Ca2+/NFAT経路を通じて免疫細胞を活性化させ、過剰な炎症反応を起こすと考

川崎病の冠動脈病変予防にシクロスポリンの画像

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