輸血開始へのヘモグロビン閾値を低く設定した「制限輸血」の方が転帰が良好であるとする研究結果がNEJM誌2013年1月3日号に発表され(N Engl J Med 2013; 368:11-21.、DOI: 10.1056/NEJMoa1211801)、ガイドラインでは上部消化管出血に対する制限輸血を推奨する動きが出てきている。しかし、フィージビリティー試験TRIGGERから、ヘモグロビン閾値を低く設定した制限輸血とより高いヘモグロビン閾値を設定した輸血戦略(リベラル輸血)とで、患者の転帰だけでなく総輸血量にも差がないことが分かった。
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Lancet誌から
上部消化管出血への制限輸血、転帰改善せず
輸血開始のヘモグロビン閾値に厳格な制限は不要か、フィージビリティー試験TRIGGERが示唆
2015/05/20
大西淳子=医学ジャーナリスト
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