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Lancet誌から
MTX無効の早期RAに追加は抗TNF薬かDMARDsか?
1年時は抗TNF薬が転帰良好も2年時では差なし、Swefot試験の結果

 メトトレキサートMTX)に反応しない早期の関節リウマチRA)患者に対して、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬を追加した場合と、従来型の抗リウマチ薬(DMARDs)を追加した場合とで、どちらの転帰が良好なのだろうか。

 スウェーデンKarolinska研究所のRonald F van Vollenhoven氏らは、以前、無作為化試験を行って両者を比較し、1年後の臨床転帰は抗TNF薬の方が良好であると報告していた。だが、2年時点で再び比較したところ、両群間の臨床転帰の差は消失していることが分かった。関節破壊の進行抑制効果は抗TNF薬の方が大きかったが、両群間の差は臨床的に意義のあるレベルではなかった。論文は、Lancet誌電子版に2012年3月29日に掲載された。

 早期RA患者の治療選択肢は広がっており、抗TNF薬の投与も増えている。だが、MTXに十分な反応を示さなかった患者に抗TNF薬を追加するレジメンが、DMARDsを追加する方法より大きな利益をもたらすかどうかは明らかではない。

 そこで著者らは、従来型DMARDsのスルファサラジン(サラゾスルファピリジン)とヒドロキシクロロキンをMTXと併用する方法と、抗TNF薬をMTXと併用する方法について、臨床転帰とX線画像を比較する、無作為化非盲検試験Swedish Farmacotherapy(Swefot)を行った。1年時点の結果は抗TNF薬併用の利益を示したが、従来型のDMARDsの効果はゆっくりと現れること、そして、RA治療では疾患活動性のみならず関節破壊の進行を遅らせる効果も重要であることから、著者らは、追跡期間が2年になった時点で再び分析を行った。

 Swefot試験の患者登録は、02年12月から06年12月まで、スウェーデン国内の医療機関のリウマチ部門15カ所で行われた。症状発現から1年以内、18歳超のRA患者のうち、DMARDs使用歴がなく、疾患活動性を示すDAS28が3.2超の人々を登録した。

 全員にMTX 20mgを毎週投与し、3~4カ月後のDAS28が3.2超で「治療失敗」と判断された患者を、無作為に、1対1の割合でグループA(MTX+スルファサラジン1000mg1日2回+ヒドロキシクロロキン400mg1日1回、スルファサラジンは1500mg1日2回まで増量可)、またはグループB(MTX+インフリキシマブ3mg/kg、インフリキシマブは0週、2週、6週に投与しそれ以降は8週間隔で投与。6週間隔の投与も可)に割り付けた。有害事象が現れた患者については、グループAでは「ヒドロキシクロロキンとスルファサラジンを減量またはシクロスポリンA(2.5~5.0mg/kg/日)に切り替え」、グループBでは「エタネルセプト50mg週1回投与に切り替え」とした。

 有効性の主要評価指標は、12カ月時の欧州リウマチ学会(EULAR)改善基準に基づく「良好な反応」(DAS28が3.2以下で、割り付け時より1.2以上低下)を示した患者の割合とした。2次評価指標は、米リウマチ学会(ACR)とEULARの評価基準に基づく3カ月時、6カ月時、9カ月時、12カ月時、18カ月時、24カ月時の反応と、12カ月と24カ月の時点のX線画像に基づく関節破壊の程度などに設定されていた。

 X線画像はベースライン(MTX投与開始前)と12カ月時、24カ月時に撮影し、手と足のX線像を対象に、Sharp-Van der Heijdeスコア(幅は0~448、高スコアほど破壊が進行。臨床的に意義のある差は5ポイント)を用いて関節破壊の進行状況を調べた。分析はintention-to-treatで行った。

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