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Lancet誌から
ヘパリン+GP IIb/IIIa阻害薬と比較したビバリルジンの利益は3年後も継続
ST上昇心筋梗塞を対象としたHORIZONS-AMI試験の最終結果

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けるST上昇心筋梗塞(STEMI)患者を未分画ヘパリン+GP(glycoprotein) IIb/IIIa阻害薬の併用または直接トロンビン阻害薬ビバリルジン単剤に割り付け、さらにベアメタルステントまたはパクリタキセル溶出ステントに割り付けたHORIZONS-AMI試験の最終結果が、Lancet誌2011年6月25日号に掲載された。

 米Columbia大学のGregg W Stone氏らは、ビバリルジン群の全死因死亡、心血管死亡、再梗塞、大出血のリスクは3年時の分析でも有意に低いこと、3年間の標的病変血行再建術の再施行はパクリタキセル溶出ステントの留置を受けた患者で有意に少ないことなどを明らかにした。

 オープンラベルで行われた前向きの無作為化試験HORIZONS-AMIは、最適なステントと最適な抗血栓療法レジメンを明らかにする目的に行われた。これまでに、当初30日間の大出血や心血管死亡などに対する抗血栓療法の影響の比較や、1年時と2年時のベアメタルステントと薬剤溶出ステントの有効性の比較などが行われてきた。今回は、2通りの抗血栓療法と2通りのステントの利益の差が3年時にも見られるかどうかを評価した。

 05年3月25日から07年5月7日まで、11カ国の123医療機関で、1mm以上のST上昇、新規左脚ブロック、または純後壁心筋梗塞が認められ、症状発現から12時間以内で、プライマリーPCIを受けることになった18歳以上の患者3602人を登録、未分画ヘパリン+GP IIb/IIIa阻害薬(1802人、60.7歳)、またはビバリルジン(1800人、59.8歳)に無作為に割り付けた。

 ビバリルジンは0.75mg/kgをボーラス投与し、その後は1.75mg/kg/時を投与。ヘパリンは60 IU/kgをボーラス投与し、その後は活性化凝固時間が200~250秒になるよう複数回ボーラス投与した。投与は原則として、血管造影終了またはPCI終了まで継続した。

 並行して、条件を満たした3006人の患者を3対1でパクリタキセル溶出ステント(2257人)またはベアメタルステント(749人)に割り付けた。

 エンドポイントは3年間の主要な心血管有害事象(死亡、再梗塞、虚血に起因する標的血管血行再建術再施行、脳卒中)とし、intention-to-treatで分析した。

 緊急血管造影後、92.7%の患者がPCIを、0.2%が時期を置いてPCIを受けた。プライマリーCABGが1.7%、薬物療法が5.3%に適用された。

 3年時点の分析では、ヘパリン+GP IIb/IIIa阻害薬に割り付けられた患者に比べ、ビバリルジン群の患者の全死因死亡率は低かった。7.7%と5.9%で、差は-1.9%(95%信頼区間-3.5から-0.2%)、ハザード比は0.75(0.58-0.97、P=0.03)。心血管死亡も同様だった。5.1%と2.9%で差は-2.2%(-3.5から-0.9%)、ハザード比は0.56(0.40-0.80、P=0.001)。

 再梗塞はヘパリン+GP IIb/IIIa阻害薬群8.2%とビバリルジン群6.2%で、差は-1.9%(-3.7から-0.2%)、ハザード比は0.76(0.59-0.99、P=0.04)とやはりビバリルジン群で有意に低かった。CABG関連ではない大出血は10.5%と6.9%で、差は-3.6%(-5.5から-1.7%)、ハザード比は0.64(0.51-0.80、P=0.0001)だった。

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