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Lancet誌から
高所得国における死産の危険因子は肥満、高齢妊娠、喫煙など
96件の研究のメタ分析の結果

 高所得国における死産危険因子の同定を試みた系統的レビューとメタ分析で、人口寄与危険度割合(PAR:population-attributable risk)が高く、リスク低減が可能な要因は、妊娠前の過体重肥満35歳超の妊娠、妊娠中の喫煙などであることが明らかになった。オーストラリアMater Medical Research InstituteのVicki Flenady氏らが、Lancet誌2011年4月16日号に報告した。

 高所得国における妊娠22週以降の死産の発生率は0.5%程度で、過去20年間ほとんど変化していない。高所得国における死産には、胎盤の機能不全と胎児の発育障害の関与が想定される例が多いが、原因不明のケースも少なからずある。修正可能な危険因子を同定し積極的に介入すれば、高所得国の死産率を下げることが可能ではないか。そう考えた著者らは、危険因子の探索を目的とする系統的レビューとメタ分析を行った。

 Medline、CINAHL、コクランのシステマティックレビューデータベースに1998~2009年に登録された、死産の危険因子に関する集団ベースの研究の中から、世界銀行の基準で高所得国に分類されている国で行われた、質が高い研究を選出した。著者らは特に、ライフスタイルの修正または医学的な介入によりリスク低減が可能な因子に着目した。

 最初に6963件の研究を同定、条件を満たした96件を分析対象とした。76件がコホート研究(6件が前向き研究、70件が後ろ向き研究)、20件がケースコントロール研究だった。これらの研究は13カ国で行われており、内訳は、米国が29件、スウェーデンが16件、カナダが9件、オーストラリアが12件、英国が9件、デンマークが6件、ベルギーが5件、ノルウェーが3件、イタリアが2件、ドイツが2件、スコットランド、ニュージーランド、スペインがそれぞれ1件だった。

 死産の定義は妊娠週数20週以上とした研究が42件、22週以上とした研究が5件、出生体重が500g以上としていた研究が7件で、それ以外はより進んだ妊娠週数での胎児死亡について分析していた。

 死産の件数が多く、分析に必要な情報がすべて入手できた5カ国(米、英、カナダ、オランダ、オーストラリア)での研究データを基にメタ分析を行い、修正可能な危険因子を同定してオッズ比を求め、そこからPARを推定した。

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