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Lancet誌から
ACE阻害薬とCa拮抗薬の併用は腎不全の進行リスクも下げる
利尿薬併用と比較した結果、ACCOMPLISH試験の2次分析による

 心血管リスクの高い高血圧患者に対するACE阻害薬カルシウム(Ca)拮抗薬の併用は、ACE阻害薬と利尿薬の併用よりも心血管イベント低減効果が高い―。そう報告したACCOMPLISH試験(関連記事参照)の2次分析結果が、Lancet誌電子版に2010年2月18日に報告された。米Chicago大学Pritzker医学部のGeorge L. Bakris氏らが行った今回の分析では、ACE阻害薬/Ca拮抗薬併用は、ACE阻害薬/利尿薬併用に比べ、慢性腎疾患の進行リスクも下げることが示された。

 この二重盲検の無作為化試験は、ACE阻害薬のベナゼプリルと利尿薬のヒドロクロロチアジドを併用するレジメンと、ベナゼプリルとCa拮抗薬アムロジピンを併用するレジメンを比較したもの。米国など5カ国で、55歳以上の心血管リスクが高い高血圧患者1万1506人を登録、1対1で、ベナゼプリル20mg/アムロジピン5mg(5744人、平均年齢68.4歳)、またはベナゼプリル20mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg(5762人、平均年齢68.3歳)に割り付けた。患者はいずれか2剤を含むカプセルを1日1回服用し、治療開始後は、目標とする血圧値を達成するために増量が行われた。

 これまでの分析では、心血管イベントと死亡のリスク低減におけるアムロジピン群の優越性が明らかになっている。今回行われた慢性腎疾患の進行に対する影響の評価も、この試験の設計段階から予定されていた。

 今回主要エンドポイントに設定された「慢性腎疾患の進行」の定義は、血清クレアチニン値の倍加、または末期腎疾患への移行(推定糸球体濾過量:eGFRが15mL/分/1.73m2未満、または要透析)となっていた。分析はintention-to-treatで行われた。

 この試験は、心血管リスク低減におけるアムロジピン群の優越性が明白になったために早期中止された。中止時点の追跡期間の平均は2.9年だった。

 増量完了後の平均血圧は、アムロジピン群が131.6/73.3mmHg、ヒドロクロロチアジド群が132.5/74.4mmHg(平均差0.9/1.1mmHg、p<0.0013)だった。

 ベースラインで慢性腎疾患だった患者は1093人。アムロジピン群は561人、ヒドロクロロチアジド群は532人で、慢性腎疾患なし群に比べ、あり群の全死因死亡リスク(ハザード比1.70、1.33-2.18、p<0.0001)と心血管死亡リスク(ハザード比1.64、1.15-2.34、p<0.0001)は有意に高かった。

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