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Lancet誌から
第2世代の薬剤溶出ステント対決はエベロリムスに軍配
12カ月間の複合イベント発生リスクが3割少ない

 第2世代のパクリタキセル溶出ステントエベロリムス溶出ステントを、現実的な条件下で比較した無作為化試験で、エベロリムス溶出ステントの方が安全で有効であることを示す結果が得られた。オランダMaasstad病院のElvin Kedhi氏らが、Lancet誌2010年1月16日号に報告した。

 第1世代の薬剤溶出ステント(シロリムスまたはパクリタキセルでコートされたもの)は、厳格に患者選択を行った臨床試験で良好な結果が得られたことから、冠動脈疾患患者に臨床応用されるようになった。実際に臨床の場でも利益は見られたが、長期にわたるステント血栓症リスクが懸念されるようになった。

 そこで、第1世代製品よりも安全性と有効性を高めるよう設計された、第2世代の薬剤溶出ステントが登場した。

 シロリムスの半合成アナログであるエベロリムスをコートした第2世代ステントについては、第1世代のパクリタキセル溶出ステントに比べ重症の有害心イベントを有意に減らすことが示されている。

 さらに、パクリタキセル溶出ステントについても第2世代製品が登場、第1世代ステントの代わりに用いられるようになった。第2世代製品は、第1世代と同一のポリマーを用いているが、ステント自体の構造に改善が加えられている。

 これら第2世代製品は、いずれもベアメタルステント(BMS)との比較において再狭窄リスク低減効果が示されている。

 では、臨床の場では、第2世代のパクリタキセル溶出ステントとエベロリムス溶出ステントのどちらを選ぶべきなのか。この疑問の答えを得るべく、著者らは両ステントの安全性と有効性の比較を試みた。

 07年2月から08年9月までの間にMaasstad病院を受診し、緊急PCIまたは待機的PCIが適用されることになった18~85歳の患者を、連続的に1800人登録した。病変枝数や病変の位置、病変の長さなどに制限は設けなかった。

 これらの患者を、エベロリムス溶出ステント(Abbott Vascular社製「Xience V」、897人、年齢の中央値は62.9歳)またはパクリタキセル溶出ステント(Boston Scientific社製「Taxus Liberte」、903人、年齢の中央値は63.6歳)のいずれかに無作為に割り付けた。患者にはどちらのステントが適用されたかを告げなかった。

 アスピリン、クロピドグレル、未分画ヘパリンなどの投与はすべての患者に同様に行った。

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