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Lancet誌から
低レベルレーザー治療は頸痛軽減に有効
16件の無作為化試験のメタ分析の結果(2010.1.6訂正)

 低レベルレーザー治療LLLT)に、頸痛患者の痛みを軽減する効果があることが、オーストラリアSydney大学のRoberta T Chow氏らによるメタ分析で明らかになった。論文は、Lancet誌2009年12月5日号に掲載された。

 先進国では人口の高齢化が進むとともに、頸痛を含む慢性疼痛を訴える患者が増えている。頸痛治療コストは比較的高額になるが、薬物療法の有効性と安全性に関する情報は限られている。

 非熱レーザー(コールドレーザー)照射を痛みのある部位に行うLLLTは、組織の修復、痛みの軽減、ツボの刺激などを目的として一部で使用されている。痛みのない非侵襲的な治療で、プライマリケアにも簡単に導入できるが、これまでのところその有効性は明確に示されていなかった。

 そこで著者らは、頸痛に対するLLLTの効果を調べた無作為化試験の系統的レビューとメタ分析を実施することにした。

 文献データベースに2008年7月までに登録された研究の中から、急性頸痛または慢性頸痛患者を対象に、あらゆる波長のLLLTの疼痛軽減効果をプラセボ(シャムレーザー照射)または実対照(体操など)と比較している研究を選出した。

 16歳以上で、首の寝違え、頸部捻挫、機械的な頸部障害、むち打ち症、頸肩痛や非特異的頸痛といった診断を受けた患者を登録していた研究と、頸痛の存在を示す筋筋膜痛、トリガーポイントといった記述がある患者を登録していた研究を選んだ。一方、関節リウマチ、線維筋痛症、神経根障害、神経系疾患などに由来する頸痛の患者を対象とする研究は除いた。

 主要評価指標は、痛みの程度に設定。選出した研究は、治療前後の変化を2通りの方法で分析していた。患者の自己申告による改善の有無を評価していた研究については、患者を改善ありと改善なしに2分し、対照群と介入群の間で改善ありの患者の割合を比較、相対リスクを算定した。0~100mmのVAS(Visual Analog Scale)を用いて痛みの程度を評価していた研究については、ベースラインと治療後のVAS値の加重平均差を介入群と対照群の間で比較した。

 2次評価指標は、頸痛障害質問票などを用いて評価した機能的障害の程度などに設定。有害事象についても比較した。

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