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Lancet誌から
非糖尿病の高血圧患者にも厳格な血圧管理が有益
130mmHg未満を目標にすると左室肥大の出現が37%減

 糖尿病のない高血圧患者でも、140mmHg未満ではなく130mmHg未満を目標にすれば、心電図上の左室肥大所見の発現と臨床イベント発生が抑制できる――。そんな無作為化試験の結果を、イタリアS Maria della Misericordia病院のPaolo Verdecchia氏らがLancet誌2009年8月15日号に報告した。

 糖尿病と高血圧を合併する患者に対する厳格な血圧管理の利益を示す研究は複数あり、ガイドラインもそれらのエビデンスに沿って降圧基準を設定している。しかし、糖尿病ではない高血圧患者における収縮期血圧管理の目標域は明確になっていなかった。

 このオープンラベルの無作為化試験Cardio-Sisは、イタリアの44施設で、2005年2月22日から2007年2月28日まで、患者登録を実施した。55歳以上で、12週間以上にわたって降圧治療を受けているが、収縮期血圧が150mmHg以上、さらに、危険因子(喫煙、総コレステロール値5.2mmol/L以上、HDLコレステロールが1.0mmol/L未満、LDLコレステロールが3.4mmol/L以上、1親等の親族が女性では65歳未満、男性は55歳未満で心血管疾患を発症、一過性脳虚血発作または脳卒中の既往、冠動脈疾患または末梢動脈疾患あり)を一つ以上有する1111人(平均年齢67歳)を登録。空腹時血糖値が7.0mmol/L以上で糖尿病歴のある患者は除外した。

 これらの患者を、血圧管理の目標域を140mmHg未満とする群(通常管理、553人)、または130mmHg未満とする群(厳格管理、558人)に割り付けた。

 降圧薬はオープンラベルで投与された。この試験に登録される前に使用していた薬剤に加えて、担当医が、フロセミド、ラミプリル、テルミサルタン、アムロジピン、ビソプロロール、塩酸クロニジンなどを処方した。

 主要エンドポイントは、割り付けから2年後の心電図上の左室肥大に設定。左室肥大は心血管イベントの強力な予測因子だ。

 2次アウトカム評価指標は、全死因死亡、致死的または非致死的心筋梗塞、致死的または非致死的脳卒中、一過性脳虚血発作、入院を要するうっ血性心不全(NYHAステージIII-IV)、心筋梗塞を示す客観的証拠がある狭心症、新規発症心房細動、冠動脈血行再建術からなる複合イベントとし、個々のイベントの発生率も比較した。

 分析はintention-to-treatで行った。

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