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Lancet誌から
ACS後のリバロキサバン投与で出血リスクが上昇
得られた最適用量に基づきフェーズ3が進行中

 急性冠症候群ACS)発症後に抗血小板薬の2剤併用を継続していても、患者は心血管死亡や虚血性合併症のリスクが上昇した状態にある。米国Brigham and Women's HospitalのJessica L Mega氏らは、リバロキサバンを追加すれば虚血イベントのリスクを低減できるのではないかと考え、ATLAS ACS TIMI 46試験を行った。だが、有効性の主要評価指標では有意差が得られず、安全性ではリバロキサバン群に用量依存的な出血リスク上昇が認められるという結果となった。詳細は、Lancet誌電子版に2009年6月17日に報告された。

 リバロキサバンは経口直接作用型血液凝固第Xa因子阻害薬で、整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防に有効であることが示されている(関連記事はこちら)。しかし、急性冠症候群後にこれを用いた場合の効果については、これまで評価されていなかった。

 急性冠症候群後にワルファリンを投与した試験では、アウトカムの向上が示されている。しかし、ワルファリンは用量の調整が難しく、監視が必要などの理由から、広範な適用は難しい。リバロキサバンにも出血リスクの上昇が懸念されるが、用量調整や厳格な監視なしに使用できるという利点を持つ。

 そこで著者らは、急性冠症候群後に症状が安定した患者を対象に、リバロキサバンの安全性と有効性を評価し、最適な用量と投与レジメンを明らかにするためのフェーズ2試験、ATLAS ACS TIMI 46を行った。

 この二重盲検の用量漸増試験は、2006年11月17日から08年9月19日まで、27カ国の297施設で行われた。

 急性冠症候群で入院した患者のうち、安静時に急性冠症候群を示唆する症状が10分以上継続し、ST上昇心筋梗塞(STEMI)・非STEMI・不安定狭心症のいずれかの診断を受けており、以下の条件を1つ以上満たした人々を登録した:心筋マーカーの上昇、1mm以上のST上昇、TIMIリスクスコアが3以上。

 当初は18~75歳の患者に限定していたが、安全性に関するデータが得られた07年10月16日以降は75歳を超えた患者も対象に含めた。

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