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Lancet誌から
フェノフィブラートが2型糖尿病患者の下肢切断リスクを低減
FIELD試験のサブ解析結果

 下肢切断2型糖尿病患者の生活の質を低下させ、医療コストの上昇を招く。オーストラリアSydney大学のKushwin Rajamani氏らは、2型糖尿病患者にフィブラート系高脂血症治療薬フェノフィブラートまたは偽薬を5年間投与した無作為化試験FIELD(Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes)において、フェノフィブラートが下肢切断に及ぼす影響を調べた。得られた結果は、この薬剤が初回下肢切断リスクを36%低減することを示した。詳細は、Lancet誌2009年5月23日号に報告された。

 推奨される治療を受け、修正可能な危険因子の管理が行われていても、下肢を切断せざるを得なくなる糖尿病患者が少なからず存在する。これを回避する新たな治療を求める声は強い。

 FIELD試験は、中央値5年にわたるフェノフィブラートの投与が有害な大血管イベントと細小血管イベントを抑制できるかどうかを調べる目的で行われた。今回は、3次評価指標に設定されていた下肢切断に焦点を当てた分析結果が報告された。

 著者らは、WHOの診断基準を満たす、50~75歳の2型糖尿病患者9795人を登録し、無作為にフェノフィブラート200mg/日(4895人)または偽薬(4900人)に割り付け、約5年間投与した。

 その間、外傷に起因しない下肢切断に関する情報を定期的に収集。切断位置が足首より下か足首より上か、切断された側の下肢に大血管疾患(血管形成術やバイパス術を必要とするものを含む)または塞栓症があったか否かで、切断を受けた患者を分類した。

 9795人を対象にintention-to-treatで分析した。

 追跡期間中に115人が糖尿病により1回以上の下肢切断を経験していた。複数回の切断は47人だった。

 下肢切断を受けた患者とそうでない患者(他の心血管イベントを経験した1251人、または、イベントなしの8429人)では、ベースラインの特性に以下のような有意な差があった(以下3値比較のすべてについてp<0.001)。切断群は、男性が多く、身長が高く、喫煙者が多かった。切断群の方が糖尿病歴が長く、過去の非外傷性下肢切断または皮膚潰瘍歴がある人々、心血管疾患歴(心筋梗塞、狭心症、冠動脈血行再建術、脳卒中、末梢血管疾患)、細小血管疾患歴(網膜症、神経障害、腎障害)を有する患者、微小アルブミン尿、マクロアルブミン尿、HbA1c高値を呈する患者が多かった。血中脂質量の平均値には差があったが、両群間の差は0.2mmol/Lを超えなかった。

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