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Lancet誌から
DMARDsが奏効しない若年性特発性関節炎にアバタセプトが有効
介入群の再燃リスクはプラセボ群の3分の1未満

2008/08/21

 小児に見られる慢性関節疾患としては最も一般的な若年性特発性関節炎JIA)患者の一部は、メトトレキサート抗TNF薬を含む疾患修飾性抗リウマチ薬DMARDs)に反応しない、または不忍容を示すため、治療に苦慮することがある。これらの患者に、抗TNF薬とは作用機序が異なる生物製剤アバタセプトが有効かどうかを調べるフェーズ3臨床試験の結果、有効であることが示された。イタリアIRCCS(Instituto di Ricovero e Cura a Carattere Scientifico)のNicolino Ruperto氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年8月2日号に掲載された。

 アバタセプトはT細胞の活性化に必要な選択的共刺激シグナルを阻害する薬剤で、DMARDs治療で十分な効果が十分に得られなかった成人関節リウマチ患者に有効であると報告されている。著者らは、DMARDs治療が失敗に終わったJIAの小児患者を対象に、アバタセプトの安全性と有効性を調べる無作為化投与中止試験(一定期間全員に真薬を投与し、その後無作為に真薬または偽薬に割り付ける)を実施した。

 欧州、米国、南米の45医療機関で、2004年2月~2004年6月に、6~17歳の、進展型少関節発症型、多関節発症型(リウマトイド因子陽性または陰性)、全身型(過去6カ月間に病気の活動性が全身性に上昇した患者を除く)の活動性JIA患者合わせて190人(平均年齢12.4歳、女子が72%)を登録。いずれも、活動性関節(疼痛または圧痛を示し、腫脹が見られる、または腫脹はないが運動制限がある)の数が5以上で、1剤以上のDMARD(エタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブなどの生物製剤を含む)の投与を受けたが適切に反応しなかった、または不忍容だった患者だ。約3分の1の患者が過去に抗TNF薬の使用を中止した経験を持っていた。

 試験期間中はメトトレキサート以外のDMARDsの使用を許可しなかった。ステロイドと非ステロイド系抗炎症薬または鎮痛薬の使用は認めた。

 原則4週間のウォッシュアウト期間(メトトレキサート以外のDMARDsの使用を中止)に続く4カ月のオープンラベル期間は、全員に10mg/kgのアバタセプトを投与。1日目、1日目、29日目、57日目、85日目にそれぞれ30分間かけて静注した。

 オープンラベル期間を完了した170人の患者のうち、米国リウマチ学会(ACR)の小児用基準(ACR Pedi)に基づいて、症状の30%改善(ACR30)を達成できなかった47人を除外。また脱落した1人を除いて、122人を無作為に介入群とプラセボ群に1対1で割り付け、盲検期間を開始した。介入群にはアバタセプト(10mg/kg)を28日周期で6カ月間、または関節炎の再燃まで投与(60人、平均年齢12.6歳)。プラセボ群には同じ頻度でプラセボを投与(62人、同12.0歳)した。

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