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Lancet誌から
台湾人の慢性腎臓病(CKD)有病率は12%、米国と同等
CKDが全死因死亡リスクを83%高める

 台湾の20歳以上の人々を対象に慢性腎臓病CKD)の有病率と患者の死亡リスクを調べた結果、台湾人のCKD有病率は12%であり、社会経済的地位が低い集団でその頻度はより高いことが明らかになった。さらにCKD患者の全死因死亡リスクは1.83倍、心血管死亡リスクは2倍で、集団における死亡の10.3%にCKDが関与していることが示された。台湾衛生研究院のChi Pang Wen氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年6月28日号に掲載された。

 世界的に末期腎疾患とCKDの患者が増えていると報告されているが、集団に対するCKDの影響のすべてが明らかになっているわけではない。著者らは、台湾においてCKDの有病率と死亡リスクを調べ、死亡への寄与がどの程度かを評価した。

 慢性腎臓病の5つのステージは以下のように分類した。
《ステージ1》:糸球体濾過率(GFR)が90mL/分/1.73m2以上で尿蛋白陽性。さらに、微量蛋白尿ありをステージ1a、明白な蛋白尿ありをステージ1bに分類
《ステージ2》:GFRが60~89mL/分/1.73m2で蛋白尿陽性。さらに、微量蛋白尿ありをステージ2a、明白な蛋白尿ありをステージ2bに分類
《ステージ3》:GFRが30~59mL/分/1.73m2。さらにステージ3a(GFRは45~59mL/分/1.73m2)とステージ3b(GFRは30~44mL/分/1.73m2)に分類
《ステージ4》:GFRが15~29mL/分/1.73m2
《ステージ5》:GFRが15mL/分/1.73m2未満

 分析の対象としたのは、台湾で最初に民間の健康診断施設チェーンを展開したMJ Health Management Instituteで1994年~2006年に検診を受けた20歳以上の46万2293人(平均年齢41.8歳)。

 健診時には、血液、尿の検査に加えて、医療歴や、喫煙、漢方薬の使用、教育歴などについて質問した。

 教育歴は、中卒以下(就学期間9年以下)、高卒(10~12年)、短大卒(13~14年)、大卒以上(16年以上)の4段階に分類し、中卒以下を社会経済的地位が低いグループと設定した。対象者の4分の1がこのグループに属していた。年齢は5歳きざみでグループ化した。

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