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Lancet誌から
初発統合失調症の治療効果は第1世代、第2世代間で有意差なし
第1世代は使用中止リスクは高いものの12カ月時点の効果に差は見られず

 初発の統合失調症患者を対象に、第1世代と第2世代の抗精神病薬の効果を比較した無作為化試験の結果、第1世代のハロペリドールは治療使用中止リスクが高いが、12カ月の時点の臨床効果には差がないことが示された。オランダUtrecht大学のRene S Kahn氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年3月29日号に掲載された。

 統合失調症の治療に第2世代の抗精神病薬が使われるようになって、既に10年が過ぎた。第2世代薬は第1世代薬に優る効果を持ち、副作用は少ないと期待されたが、実際に効果が高いかどうかについては議論がある。適切に設計された試験で明確な差を示したという報告は、これまでなかった。

 著者らは、初発統合失調症患者を対象に、低用量のハロペリドールと第2世代薬の効果を比較するオープンラベルの無作為化比較試験を実施した。14カ国(欧州13カ国とイスラエル)の、統合失調症研究の経験を持つ50施設(うち36施設は大学病院)で、2002年12月23日から2006年1月14日に、統合失調症、統合失調症様障害統合失調感情障害の診断基準に合致した18~40歳の患者を登録した。

 498人(平均年齢26歳)を無作為に第1世代のハロペリドール(1~4mg/日、103人)、または第2世代のアミスルプリド(200~800mg/日)、オランザピン(5~20mg/日、105人)、クエチアピン(200~750mg/日、104人)、ジプラシドン(40~160mg/日、82人)に割り付けた。

 初発の患者は低用量の抗精神病薬に反応するとの報告に従って、ハロペリドールは最大用量を4mg/日とした。患者、医師の両方に対して盲検化しなかった。気分安定薬ベンゾジアゼピン抗うつ薬抗コリン薬の投与は認めた。

 主要アウトカム評価指標は、あらゆる理由による治療中止に設定した。治療中止は、割り付けられた薬剤の使用をやめた場合のみでなく、決められた用量より少ない、または多い用量を使用、別の抗精神病薬を使用、などの期間が14日を超えた場合も含めた。

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