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Lancet誌から
全身性若年性特発性関節炎の治療にトシリズマブが有効
臨床的な改善を持続、ステロイド用量の削減効果も

 ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体製剤トシリズマブ(製品名:アクテムラ)を、2~19歳の全身性若年性特発性関節炎SOJIA)に適用したフェーズ3試験が日本で行われた。その結果、トシリズマブはSOJIAにも有効であり、その効果は迅速かつ持続的であることが示唆された。横浜市立大学医学部小児科の横田俊平氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年3月22日号に掲載された。

 SOJIAは小児から青年に見られる慢性関節炎のサブタイプで、抗TNF薬を含む利用可能な治療法に反応しない患者が少なくない。SOJIAの原因は不明だが、IL-6の関与が示唆されていた。著者らは中外製薬の後援を得て、SOJIAに対するトシリズマブの安全性と有効性を評価した。

 15歳以下で発症した2~19歳の活動性SOJIA患者56人を日本国内の大学病院と小児病院計8カ所で登録。C反応性蛋白質(CRP)レベルが15mg/L以上で、3カ月超のコルチコステロイド(0.2mg/kg以上のプレドニゾロン相当)治療に適切な反応を示さなかったケースを活動性SOJIAとした。

 全員にステロイド治療歴があったほか、多くの患者が少なくとも2種類の非ステロイド系抗炎症薬または免疫抑制薬の投与を受けていた。

 試験は3段階からなっており、まず、オープンラベルの導入段階が行われた。活動性SOJIA患者に、8mg/kgのトシリズマブを2週ごとに6週間投与。小児用の評価基準であるACR Pedi 30(医師による全般評価、親と患者による全般評価、機能的能力評価、活動性関節数、運動制限関節数、血沈(ESR)という6項目のうち3項目以上で30%以上の改善が見られた場合)を達成し、CRP値が5mg/L未満になった患者を選んで、二重盲検期間の被験者とした。対象者をトシリズマブ(治療継続)またはプラセボ(治療中断)に無作為に割り付け、本試験を12週間継続した。

 その後、トシリズマブに反応した患者を対象に、引き続き48週以上の延長試験をオープンラベルで実施。導入段階に参加したが二重盲検の組み込み条件を満たさなかった患者も延長試験の対象にした。

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