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新生児ユニットでの医原性イベント発生頻度は高い
29%は重症、低出生体重と入院期間が危険因子

 新生児センターで発生した医原性イベントの疫学的特徴を分析する前向き観察研究の結果、イベント発生率は1000人-日当たり25.6件で、うち29%は重症だったことが明らかになった。フランスAix-Marseille第2大学(地中海大学)のIsabelle Ligi氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年2月2日号に報告された。

 過去数十年間に新生児医療は大きく進歩し、死亡率は低下した。しかし、新たな治療戦略が有害事象を招いたり、医原性の疾患を生じさせている可能性がある。著者らは、新生児センターでの医原性イベント発生率とその性質、予防の可否、重症度を調べ、患者の特性とイベント発生の関係の分析を試みた。

 2005年1月1日から2005年9月1日までに南フランスの大学病院内の3次新生児センターに入院したすべての新生児を調査対象とした。同センターは54床で、うち15床は集中治療ユニットとなっている。同センターは、新生児専門医9人、小児科医8人、看護師が患者2~3人に1人という体制だ。

 イベントの報告は、自発的に、匿名で、懲罰なしに行われた。阻止または予防できたイベントは報告を求めず、件数に加えなかった。重症の医原性イベントは、意図的ではない外傷または合併症で障害、死亡、入院期間延長に至ったものとした。予防可能なイベントは、既存の知識または一般的な方法で避けることが可能だったものとした。

 薬剤の有害事象は、薬剤の投与に関係するすべての害とした。さらに投薬ミスは、投薬指示から調剤、投与までのすべての過程で発生した予防可能なイベントとした。これらによって実害が生じたかどうかは問わなかった。医原性の院内感染は、入院後48時間以上経てから発症したすべての感染とした。

 予防の可否を含め、報告された内容については、小児科医2人が別個に評価し、2人の判断が異なる場合には別の小児科医に評価を依頼した。

 主要アウトカム評価指標は患者1000人-日当たりのイベント発生率に設定。計388人の患者を1万436人-日追跡したところ、医原性イベントは116人の患者に267件発生した。複数のイベントを経験していたのは56人だった。発生率は1000人-日当たり25.6件となった。92件(34%)は予防可能で、予防可能なイベントの発生率は1000人-日当たり8.8件。

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