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スタチンは糖尿病患者の大血管イベントを低減させる
血中脂質量や血管疾患の既往にかかわらず有効

 糖尿病のタイプ、血中脂質プロファイル、その他の患者特性によって、スタチンの効果が異なるかどうかを調べるために、無作為化試験のメタ分析を行った結果、ほとんどの糖尿病患者はスタチンの利益を得られることが示された。詳細はLancet誌2008年1月12日号に掲載された。


 Cholesterol Treatment Trialists(CTT)は、スタチンを用いた無作為化試験の中から、1000人以上を対象に2年以上継続などの条件を満たす14件を選出した。対象者の総計は、糖尿病患者1万8686人(144人が1型、1万7220人が2型)、非糖尿病患者7万1370人。平均追跡期間は4.3年で、糖尿病患者群の大血管イベントは3247件だった。これらの試験のデータから、治療によるLDL-C値1.0mmol/L減少当たりの臨床転帰への影響を評価した。

 糖尿病患者では、LDL-C 1.0mmol/L減少当たりの全死因死亡の比例減少は9%(率比0.91、99%信頼区間0.82-1.01、P=0.02)。冠疾患死亡は率比0.88(0.75-1.03、P=0.03)、あらゆる血管疾患による死亡は0.87(0.76-1.00、P=0.008)だった。これらすべてについて、非患者群にもほぼ同様のリスク低減が見られた。

 非血管疾患死亡については、患者群、非患者群ともに、LDL-C低下との間に有意な関係は見られなかった。患者群の率比は0.97(0.82-1.16,P=0.7)。

 患者群のLDL-C 1.0mmol/L減少当たりの大血管イベント比例減少は21%(0.79、0.72-0.86、P<0.0001)、これも非患者群と同等だった(0.79、0.76-0.82、P<0.0001)。また患者群では冠動脈イベント(0.78、0.69-0.87、P<0.0001)、冠動脈血行再建術の適用(0.75、0.64-0.88、P<0.0001)、脳卒中(0.79、0.67-0.93、P=0.0002)が有意に減少しており、減少幅は非糖尿病患者でもほぼ同等だった。

 なお、血管疾患(冠動脈、脳血管、末梢動脈など)の既往あり患者(0.80、95%信頼区間0.74-0.88)、既往なし患者(0.73、95%信頼区間0.66-0.82)の両方がLDL-C値低下の利益を得ていた。

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