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糖尿病リスクを抱えた運動不足の人への行動介入は効果なし
簡単な助言が書かれたリーフレットと同等の効果しか得られず

 糖尿病リスクが高く運動不足を自覚している成人を対象に、行動介入の有効性を評価した結果、行動介入をしても1年後の運動量の増加に有意な効果が見られなかったことが示された。英国Cambridge大学のAnn-Louise Kinmont氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年1月5日号に掲載された。

 運動不足は疾病負荷の増大に関係している。先進国ではすべての死の11.7%に運動不足が寄与しているとさえいわれている。今回著者らが対象として選んだのは、英国の一般医20件に登録されていた、親が糖尿病患者または糖尿病家族歴があるが、本人は糖尿病ではない30~50歳の成人。質問票に対する回答を基に活動的な人を除くなどして、同意が得られ条件を満たした365人を、介入群または対照群に割り付けた。全員に簡単な助言が書かれたリーフレットを郵送した。

 介入群は、訓練を積んだファシリテーター(促進者)が対面して行動修正プログラムを1年間提供する群(121人)と、電話で提供する群(124人)に分けた。両群共に当初5カ月を強化期間とした。電話介入群にはその間に45分の指導を4回、15分の支援を2回実施、その後7カ月間は手紙を使ってコンタクトした。対面介入群には、当初5カ月間に1時間の訪問指導を4回、15分の電話を2回行い、その後7カ月は月1回、30分間の電話で指導した。

 計画的行動理論 (TPB:Theory of Planned Behavior)に基づく介入は、行動の決定要因を変更し行動を修正する方法を身に付けるようデザインされている。内容は、目標設定、行動計画作製、自己監視、達成報酬の利用、目標の再検討、プロンプト(刺激)の利用、家族と友人の支援の確立、退歩予防の8要素からなる。
 
 主要アウトカム評価指標は、1年後の日中の身体活動量とした。3日間連続で心拍数を測定、トレッドミルを用いた亜最大運動負荷試験により心拍数と酸素摂取量の関係を調べて間接的熱量測定を行い、さらに安静時のエネルギー消費に対する比で示した。


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