日経メディカルのロゴ画像

常時装着型の血液透析デバイスの開発進む
パイロット試験で安全性と有効性を確認

 常時装着を可能にすべくデザインされた末期腎不全患者用の装着型血液透析デバイスのパイロット試験で、安全性と有効性が示唆された。8人の被験者全員がこの治療に満足していたという。英London大学Royal Free and University College Hospital Medical SchoolのAndrew Davenport氏らにより行われた試験の詳細は、Lancet誌2007年12月15日号に報告された。

 今回、試験の対象となったのは、米国Xcorporeal社製で、総重量は約5kg、薄型の斜め掛けショルダーバッグのようなデバイス。安全装置として、サーボ機構(気泡センサーが反応すると停止、あるいは何らかの理由で流れが止まると停止)を有する。また、動脈側血液アクセス部の陰圧は自己制御されており、動脈側で接続がはずれると血液ポンプは停止する。動脈アクセスと静脈アクセスの接続部に取り付けられた特殊な湿潤センサーが漏出を感知する。また、静脈圧上昇により回路内の血液凝固を感知した場合にも血液ポンプは停止する。血液酸素飽和度、心拍、透析前後の体重(生体インピーダンス法)もモニターできる。

 英国医薬品庁(MHRA)は、このデバイスの有効性が証明されていないことから、定期的な透析の代替としないこと、また、最初に2~4人の患者に最大4時間適用し、安全性を確認した後で、治療時間を最高8時間まで延長するというパイロット試験の実施を求めた。

 試験の対象は、標準的な週3回の透析を受けている末期腎不全患者8人。5人が男性、3人が女性で、平均年齢51.7歳、透析歴の平均は17.9年だった。デバイスを患者の通常の血管アクセスに接続し、標準的な血液透析と同様に、抗凝固薬として未分画ヘパリンを投与した。用量は、活性部分トロンボプラスチン時間をコントロールの1.5~2倍に維持できるよう調整。患者には治療中も通常通り飲食するように指示した。

この記事を読んでいる人におすすめ