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コレステロール値と虚血性心疾患の関係に血圧と年齢が関与
脳卒中死亡とコレステロール値の関係は見出せず

 虚血性心疾患死亡リスクはコレステロール値に相関しており、血圧と年齢がリスクの大きさに関与していることが、メタ分析で明らかになった。一方、脳卒中死亡リスクについてはそうした関係は見られなかった。英Oxford大学を中心とする国際的なメタ分析グループProspective Studies Collaboration(PSC)の報告で、詳細はLancet誌2007年12月1日号に掲載された。

 PSCは、危険因子間の関連を明らかにするため、血管死亡に関する61件の前向き観察研究のデータを選出した。そのうちベースラインの血圧と総コレステロール値が記録されていたものを対象にメタ分析を行った。分析対象となったのは、40~89歳の血管疾患を持たない89万2337人(70%が欧州、20%が米国またはオーストラリア、10%が中国または日本)。約1160万人-年(追跡期間の平均は13年)の追跡で、5万5262人が血管死していた。その内訳は、虚血性心疾患が3万3744人、脳卒中が1万1663人、他の血管疾患が9855人だった。

 ベースラインのHDL-c値が記録されていたのは15万3798人。これらの患者を150万人-年追跡する間に、4966人が血管死していた(虚血性心不全は3020人、脳卒中914人、その他が1032人)。ベースラインの総コレステロール値の平均は5.8mmol/L、HDL-cは1.4mmol/L、総コレステロール/HDL-c比は4.6だった。

 コレステロール値と血圧の関係を年齢、性別、研究で調整して求めたところ、1mmol/L上昇当たり収縮期血圧は約2.4mmHg上昇していた。

 血管死亡を虚血性心疾患、脳卒中、それ以外に分類。原因別死亡率とコレステロール値の関係は、年齢、性別、研究で調整しCox回帰分析により推算した。

 虚血性心疾患死亡と総コレステロール値の年齢特異的な関係は、横軸を総コレステロール値、縦軸を死亡のハザード比の対数にすると、どの年齢層(40~49、50~59、60~69、70~79、80~89)でも右上がりの直線となった(対数直線)。年齢が高いほどハザード比は高かった。今回調査した範囲のコレステロール値では、明確な閾値は見られなかった。

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