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経口避妊薬で子宮頸癌リスクは上昇するのか?
5年未満の使用であれば影響はわずか

 混合型経口避妊薬COC)の服用により子宮頸癌リスクは上昇するのだろうか。COCの使用パターンと子宮頸癌の関係を調べた結果、若い年齢での5年以内の使用であれば生涯子宮頸癌罹患リスクに対する影響はわずかであることを明らかにした。英国Oxford大学のJane Green氏らの報告で、詳細は、Lancet誌2007年11月10日号に報告された。

 世界保健機関(WHO)の一部門である国際がん研究機関(IARC)は、子宮頸癌リスク上昇を主な理由として、混合型経口避妊薬(COC)をグループ1(ヒトに対する発癌性あり)に分類している。しかし混合型経口避妊薬(COC)の使用は若い女性に多く、子宮頸癌の罹患率は年齢と共に増加することから、使用中止以降にCOCの影響がどの程度持続するかを初めて分析した。

 Green氏ら子宮頸癌疫学研究協力グループは、浸潤性子宮頸癌またはCIN3(高度異形成/上皮内癌)をアウトカムとし、避妊用女性ホルモン薬の使用期間に関する情報がある、より規模が大きい疫学研究(コホート研究、ケースコントロール研究)を捜した。世界26カ国で行われた24件の研究のデータをプールし、COCの使用パターンと子宮頸癌の関係を調べた。

 データプールから社会経済的要因、喫煙歴、生殖要因、性行動、避妊薬の使用、子宮頸癌スクリーニング受検歴、ヒトパピローマウイルスHPV)感染状況に関する情報を得た。避妊用ホルモン薬を注射薬と経口薬に分類し、さらに経口薬について合剤(エストロゲン+プロゲステロン)とプロゲステロン単剤に分類したが、人数が最も多かったCOCについて主に分析した。

 16~89歳の患者1万6873人(1万1170人が浸潤性子宮頸癌、5403人がCIN3、診断時の平均年齢は42歳)と非患者3万5509人について分析。COC使用歴なしは、浸潤性子宮頸癌患者の3553人(32%)、CIN3の3022人(57%)、非患者では1万1836人(34%)。

 使用歴ありのうち、現在使用中の人、5年以上の使用歴がある人は、浸潤性癌患者で33%と61%、CIN3群で45%と62%、非患者群で32%と53%。使用期間の平均は、浸潤性癌患者7年、CIN3患者7年、非患者6年。初回使用時の年齢は、浸潤性癌患者24歳、CIN3患者22歳、非患者23歳だった。

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