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JAMA Network Open誌から
SNSの利用が抑うつ症状の悪化に関連する可能性
一部のSNSユーザーはPHQ-9スコアが有意に増加する傾向

 米国Massachusetts総合病院のRoy H. Perlis氏らは、インターネットの商用ベンダーが13カ月にわたって毎月実施したユーザー調査のデータを利用して、一般成人のソーシャルメディア(SNS)の利用と、PHQ-9を用いた抑うつ症状の関連を調べ、ニュース源としてSNSを利用している人は初回の回答よりも2回目の回答の方が抑うつスコアが悪化していたと報告した。結果は2021年11月23日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 青少年と若い成人を対象にした横断研究で、SNSの利用が不安や抑うつを大きくする可能性が指摘されていた。しかし、抑うつ症状の強い人がSNSの利用を過大に報告する可能性などのバイアスが指摘されている。縦断研究も実施されたが、いずれも小規模で追跡期間が短く、明らかなエビデンスはない。そこで著者らは、全米50州で18歳以上の成人を対象に、複数回実施されたインターネット調査データを利用して、SNSの利用と抑うつ症状の関連を検討することにした。

 利用したのは、米国でインターネット接続サービスを提供する商用ベンダーが、2000年5月~2021年5月に毎月実施したユーザー調査だ。サンプリングは、各州の人口比率に応じた性別、年齢、民族の調査回答者を募集した。応募者はPHQ-9を用いた抑うつ症状のチェックに回答してもらった。また、SNSの使用経験(Facebook、Instagram、LikedIn、Pinterest、TikTok、Twitter、Snapchat、YouTube)や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連のニュース源、重視しているニュース源、利用可能な社会的サポート、家族以外で過去1日に直接会話をした人の人数、などを質問した。

 研究コホートには、少なくとも2回以上この調査に回答し、初回の調査ではPHQ-9の合計スコアが5点以下(症状は軽度の抑うつ未満)だった人を組み入れた。主要評価項目は、PHQ-9のスコアが5点以上増加した抑うつ症状の悪化とした。患者の社会人口学的特性、ベースラインのスコア、SNSの利用状況などで調整し、ロジスティック回帰モデルを用いて、再重み付けなしの分析を行った。

 初回の調査でPHQ-9スコアが5点以下だった8045人のうち、5395人(67.1%)が2回目の調査にも回答していた。回答者の平均年齢は55.8歳(標準偏差15.2歳)で、65.7%が女性だった。民族は、76.3%が白人、10.6%が黒人、6.1%がアジア系、4.7%がヒスパニック、2.3%がアメリカ先住民族などだった。ベースラインのPHQ-9スコアの平均は1.29点(1.43点)だった。

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