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JAMA Dermatology誌から
小児の化膿性汗腺炎の実態を調べる横断研究
患者の半数弱で診断が付かないうちに病変の瘢痕化が進んでいる

 カナダToronto大学のCarmen Liy-Wong氏らは、まだ不明な点が多い小児の化膿性汗腺炎(HS)に関する情報を明らかにするための国際的な観察研究を行い、HSの診断は遅れがちで、診断時点で既に瘢痕化が見られる患者が多く、合併症や併存疾患の保有率も高いなどの特徴を、2021年2月24日のJAMA Dermatology誌電子版に報告した。

 HSは、毛包の炎症によって生じる、長期にわたって再発を繰り返す疾患だ。一般に、腋窩、鼠径ひだ、肛門周囲のアポクリン腺に、痛みの強い、深在性の病変が生じる。以前は、発症時点の平均年齢は20~24歳とされていたが、最近になって、好発年齢は、10代後半と40代半ばの2相性を示すこと、古典的なHSの発症時点の平均年齢は、男性の19.7歳に比べ、女性では16.8歳で、やや早いことが報告されている。

 誤診や診断の遅れが少なくないため、正確な有病率を推定することは難しいが、これまでに考えられていたよりも患者数は多い可能性がある。2018年には西欧の全ての年齢を含む母集団の有病率は0.77%と報告されているが、小児に限定した有病率は不明だ。併存疾患を複数抱えている患者がいるという報告はあるが、小児患者を対象とする調査は行われていなかった。

 そこで著者らは、小児HS患者の人口統計学的特徴、臨床特性、適用される治療、関連する併存疾患、アウトカムなどについて記述するために、大規模な小児HSコホートを対象として後ろ向き研究を行った。Pediatric Dermatology Research Alliance (PeDRA)のメンバーである米国(6施設)、カナダ、イスラエル、オーストラリア、イタリアの大学病院10施設で、1996年1月から2017年1月までに皮膚科の診察を受け、臨床的にHSと診断されていた1~18歳の患者481人の医療記録をレビューした。

 主要評価項目は、患者の人口統計学的特徴、臨床特性、重症度、関連する併存疾患、適用された治療とした。

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