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JAMA Network Open誌から
2歳未満の小児の解熱鎮痛に何を使うか?
アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した系統的レビュー

 ニュージーランドAuckland大学のEunicia Tan氏らは、2歳未満の小児に対する短期的な解熱・鎮痛効果と安全性について、アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した研究の系統的レビューとメタアナリシスを行い、24時間以内の鎮痛と解熱はイブプロフェンの方が勝り、有害事象には有意差がなかったと報告した。結果は2020年10月30日にJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 アセトアミノフェンとイブプロフェンは、どちらも市販されており小児の発熱と疼痛の管理に最も広く利用されている。しかし、どちらを優先すべきかについての結論は出ていない。小児に対する推奨用量も、国によって少しずつ異なる。

 これまでに、イブプロフェンを乳幼児に適用すると急性腎障害のリスクが上昇することを示した研究が複数あった。また、欧米で行われた疫学研究では、イブプロフェンと細菌感染症の関連がを示唆された。市中肺炎に対する治療中にイブプロフェンを用いると、膿胸リスクが上昇するという報告もあった。ゆえに、アセトアミノフェンのほうが安全性は高いと考えられ、第一選択薬として用いられることが多い。しかし近年、小児へのアセトアミノフェンの使用が、喘息関連のアトピー性疾患の発症リスクの上昇に関係することを示すデータが増えている。

 そこで著者らは、2歳未満の小児の発熱と疼痛に対する短期的な治療における、アセトアミノフェンとイブプロフェンの有効性と安全性を比較するために、系統的レビューとメタアナリシスを実施することにした。MEDLINE、Embase、CINAHL、コクランセントラル、ClinicalTrials.gov、Australian New Zealand Clinical Trials Registryに2019年3月までに登録されていた臨床試験、コホート研究、ケースコントロール研究の中から、2歳未満の小児が参加して、アセトアミノフェンとイブプロフェンを直接比較しており、解熱効果、鎮痛効果、安全性について報告していた研究を抽出した。追跡期間に関する制限は設けなかった。

 主要評価項目は、治療開始から4時間以内の発熱と疼痛効果とした。安全性の評価項目は、重症有害事象、腎機能障害、消化管出血、肝毒性、重度の軟部組織感染症、膿胸、喘息または喘鳴に設定した。副次評価項目は、4時間後までの発熱、4時間後から24時間後まで、または1日後から3日後まで、もしくは3日後以降の発熱または疼痛とした。I2が50%未満であれば固定効果モデルを、50%以上であればランダム効果モデルを用いてプール解析した。

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