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JAMA Neurology誌から
レム睡眠の割合が低いと死亡率が増加する
睡眠ポリグラフ計測結果を基に参加者を12.1年追跡したコホート研究

 米国Stanford大学のEileen B. Leary氏らは、睡眠時間に占めるレム睡眠(急速眼球運動睡眠)の割合と総死亡、死因特異的死亡の関係を調べる住民ベースのコホート研究を行い、レム睡眠の割合が低い人ほど死亡リスクは高かったと報告した。結果はJAMA Neurology誌電子版に2020年7月6日に掲載された。

 睡眠障害は、心血管疾患、代謝性疾患、精神疾患のリスク上昇や認知機能の低下、QOLの低下、さらに総死亡リスクの上昇などに関係することが知られている。睡眠と健康の関係を調べたこれまでの研究の多くは、自己申告された睡眠状態を利用していたため、レム睡眠とノンレム睡眠(睡眠の深さによりN1、N2、N3の3段階に分けられる)が健康や死亡に及ぼす影響は明らかではなかった。

 そこで著者らは、レム睡眠と死亡リスクの関係を検討するために、Outcomes of Sleep Disorders in Older Men(MrOS)Sleep Studyのデータを用いて、住民ベースのコホート研究を実施した。得られた知見の一貫性を確認し、一般化できるかどうかを検討するために、Wisconsin Sleep Cohort(WSC)を対象に、同様の分析を行った。

 MrOSは、骨粗鬆症と骨折を調べるために、米国の6施設で市中在住の65歳以上の男性5994人を組み入れ、長期にわたって追跡した観察研究だ。介助なしで歩行でき、両側の人工股関節置換術を受けていない高齢男性を登録した。2003年12月から2005年3月までに、3135人(59.2%)が睡眠研究プロジェクトにも参加し、自宅で睡眠ポリグラフ計を用いて睡眠状態を記録し、手首に装着したアクチグラフィにより睡眠-覚醒パターンを記録した。

 WSCは1988年から現在まで続いている住民ベースの研究だ。ウィスコンシン州政府に勤務する30~60歳までの男女を対象にしている。WSCの参加者は、研究室で一晩を過ごし、睡眠ポリグラフ計を用いた検査を受けていた。

 主要評価項目は、総死亡と死因特異的死亡とし、死亡証明書を参照して確認した。どちらのコホートについても、学歴、人種、BMI、喫煙習慣、飲酒習慣、カフェイン摂取量などの情報が収集されていた。

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