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JAMA誌から
ポリジェニックリスクスコアの実用性は?
冠疾患の臨床リスク予測モデルに追加しても予測精度は向上せず

 疾患の発症に多数の遺伝子がかかわる多因子疾患の遺伝的リスク評価法として、ポリジェニックリスクスコア(PRS)に期待が集まっている。米国Vanderbilt大学医療センターのJonathan D. Mosley氏らは、冠動脈疾患に関するPRSを既存のリスク予測モデルに追加すると、予測精度が向上すると仮定して、中年の白人コホートを対象に検討したが、追加による利益は見られなかった。結果はJAMA誌2020年2月18日号に掲載された。

 PRSを構築するためには、大規模な遺伝子型解析を行う必要がある。まず、ゲノムワイド関連解析を行って、疾患の表現型に関係する何百万もの一塩基多型(SNPs)を同定し、個々の多型に重み付けを行い、遺伝率なども考慮してアルゴリズムを構築する。続いて、このアルゴリズムにより疾患群と対照群を区別できるかどうかを検討する。アルゴリズムは、対象となる民族集団ごとに作製しなければならない。

 著者らは今回、住民を対象とする冠動脈疾患(CHD)リスクのスクリーニングにPRSが役立つかどうかを検討するために、Kheraらが報告した検証済みのPRSを用いた。2013年に公表された米国心臓病学会/米国心臓協会(ACC/AHA)による動脈硬化性疾患のリスク予測モデル(pooled cohort equations:PCE)を単独で用いた場合に比べ、このPRSを追加すると、CHDを予測する精度が高まるかどうかを検討するために、著者らは後ろ向きコホート研究を実施した。

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