日経メディカルのロゴ画像

JAMA Neurology誌から
重症筋無力症の新薬候補にzilucoplan
フェーズ2試験結果が良好でフェーズ3試験へ

 米国North Carolina大学 Chapel Hill校のJames F. Howard Jr氏らは、ニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)に対する自己抗体(AChR-Ab)を持つ全身型重症筋無力症(gMG)患者に対して、補体C5を阻害するペプチド製剤zilucoplanまたはプラセボを皮下投与するフェーズ2試験を行い、良好な成績が得られたと報告した。結果はJAMA Neurology誌電子版に2020年2月17日に掲載された。

 重症筋無力症(MG)はまれな自己免疫疾患で、患者には、神経筋接合部での信号伝達異常を引き起こす自己抗体が認められる。AChR-Abを持つ患者の割合が最も高く、gMG患者では80~88%を占める。

 AChR-Ab陽性患者のgMG発症機序には、終末補体カスケードが役割を果たすことを示すエビデンスが蓄積されている。補体C5を阻害するモノクローナル抗体のエクリズマブを、難治性のgMG患者に投与したフェーズ3試験では好結果が得られており、2017年には米国で、難治性のgMGを対象にエクリズマブが承認された。

 Zilucoplanは、15のアミノ酸からなる環状ペプチドで、C5との結合の親和性と特異度が非常に高い。皮下に自己注射するタイプの治療薬で、中等症から重症の幅広いgMG患者を対象に開発されている。

 Zilucoplanの臨床的有効性を調べるためのフェーズ2試験は、多施設が参加する二重盲検のプラセボ対照デザインで実施された。対象はAChR-Ab陽性の18~85歳のgMG患者。参加者は、2017年12月から2018年8月まで、北米の25施設で募集された。重症度を評価するQuantitative Myasthenia Gravis(QMG)スコアは少なくとも12点あることとし、割り付け前の一定期間に胸腺摘出術、血漿交換、免疫グロブリン静注、リツキシマブ治療を受けていない人とした。罹病期間や治療歴、過去に適用された治療に対する反応(難治性か否か)などは制限を設けずに組み入れた。

この記事を読んでいる人におすすめ