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JAMA Neurology誌から
脳梗塞の血管内治療で血圧をどう管理するか?
平均動脈圧が低い状態あるいは高い状態が続くとアウトカムが悪化する

 大血管の閉塞による急性脳梗塞患者に対する血管内治療(EVT)はアウトカムを向上させるが、EVT実施中の最適な血圧管理目標は明らかではなかった。デンマークAarhus大学病院のMads Rasmussen氏らは、3件のランダム化比較試験(RCT)に参加していた患者のデータを集めて分析し、EVT中の平均動脈圧(MABP)が70mmHg未満の状態が10分を超えるか、90mmHgを超える状態が45分以上になると、90日後のアウトカムが悪化していたと報告した。結果はJAMA Neurology誌電子版に2020年1月27日に掲載された。

 全身麻酔でEVTを受ける患者の血圧は、鎮静処置下でEVTを受ける患者に比べ低い場合が多い。血圧が低い状態が持続すると、側副循環や最終的な梗塞容積に影響を及ぼし、アウトカムが悪化する可能性が考えられる。

 2016年以降に発表された3件のRCT(SIESTA、ANSTROKE、GOLIATH)では、全身麻酔でEVTを受けた患者と鎮静処置下でEVTを受けた患者の神経学的転帰には差がないことが報告されている。これらの試験はEVT中の血圧の管理を厳格に行っていた。そこで著者らは、EVT中の血圧と神経学的アウトカムの関係を調べるために、3件のRCTに参加した個々の患者のデータを入手して分析する、後ろ向きコホート研究を行った。

 3件の試験はいずれも単独の施設で行われており、2014年4月から2017年2月まで、EVTを受けることになった、前方循環閉塞による脳梗塞患者を対象にして、全身麻酔または鎮静処置に割り付けてEVTを実施していた。SIESTAとANSTROKEでは、EVT中ずっと、非侵襲的な血圧測定を5分ごとに行っていた。GOLIATHは侵襲的な方法で、EVT開始から5分間は1分ごと、その後は5分ごとに、EVT終了まで血圧を測定していた。

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