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JAMA Intern Med誌から
急性腎障害患者のその後のリスクを予測する
尿中アルブミン/クレアチニン比が腎臓病進行予測に有用

 米国California大学San Francisco校のChi-yuan Hsu氏らは、入院中に急性腎障害(AKI)を発症した患者を対象に、その後の腎機能低下を予測するための指標として蛋白尿の有用性を検討し、退院から3カ月後の尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)が高い患者は、末期腎疾患に進行するリスクが高かったと報告した。結果は、JAMA Intern Med誌電子版に2020年1月27日に掲載された。

 入院中にAKIを経験した患者の中から、その後腎機能が低下する危険性が最も高い患者を同定し、適切に管理するためには、リスク予測の精度を向上させる必要がある。そこで著者らは、AKI後の蛋白尿の悪化は、その後の腎機能の低下と強力に関係するという仮説を検証するために、The Assessment, Serial Evaluation, and Subsequent Sequelae in Acute Kidney Injury(ASSESS-AKI)試験を計画した。

 この試験は、多施設前向きマッチドコホート研究で、2009年12月から2015年2月まで、北米の4つの施設で、入院中にAKIを経験した患者と、条件がマッチするAKIを経験しなかった入院患者を選び出した。AKIの定義は、血清クレアチニン値が入院前の測定値から50%以上または0.3mg/dL以上増加した場合とした。

 期間中に参加施設に入院した成人患者のうち、入院中にAKIを発症した患者は769人いた。これらの患者と、条件をマッチさせたAKIを発症しなかった入院患者を769人選び出した。条件は入院施設、入院前の慢性腎臓病の状態、年齢、心血管疾患歴、糖尿病歴、入院前のeGFR、ICU治療を考慮した。入院前の血清クレアチニン値が不明の患者、既に腎不全や透析を受けている患者、癌を治療中の患者、心不全の患者などは除外した。

 入院中にAKIを経験した769人中118人(15%)がステージ2、98人(13%)がステージ3のAKIだった。AKIの持続期間の中央値は2日(四分位範囲1~5日)だった。入院時のACRはAKI経験者が中央値で21mg/g、対照群が11mg/gだった。

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