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JAMA誌から
腎デナベーションは心房細動再発を減らすか?
カテーテルアブレーション単独と腎デナベーション併用を比較した研究

 米国Rochester大学医歯学部のJonathan S. Steinberg氏らは、発作性心房細動と高血圧がある患者を対象に、カテーテルアブレーションによる肺静脈隔離のみを行う群と、腎デナベーションも併用する群を比較する臨床試験を行い、併用群は12カ月後までの時点で発作性心房細動の再発リスクを減らせそうだと報告した。結果は、JAMA誌2020年1月21日号に掲載された。。

 心房細動の治療で、カテーテルアブレーションによる肺静脈隔離は薬物療法より効果が高いが、初回治療の失敗率は20~50%とされ、再治療が必要になることが多い。腎デナベーションは、難治性の高血圧に対する治療法として登場したが、交感神経活動を低下させるため、不整脈に対しても効果が期待できる。そこで著者らは、高血圧と心房細動がある患者を対象に、アブレーション単独治療群と腎デナベーション併用群の心房細動再発抑制効果を比較するThe Evaluate Renal Denervation in Addition to Catheter Ablation to Eliminate Atrial Fibrillation(ERADICATE-AF)試験を計画した。

 ERADICATE-AFは医師主導の臨床試験で、ロシア、ポーランド、ドイツの心房細動アブレーション施設5カ所が参加した。対象は18歳以上の発作性心房細動患者で、ガイドラインに従い、カテーテルアブレーション治療が計画されている患者。この試験では「発作性」の定義を、自然停止するまで最長7日間続く心房細動とした。降圧薬を1種類以上使用していても血圧が130mmHg/80mmHg以上の状態が持続していることとした。心不全や腎不全がある患者、持続性心房細動の患者、アブレーション治療の経験者、などは除外した。

 条件を満たした患者を1対1の割合で、単独群と併用群に割り付けた。参加者全員が肺静脈を隔離するカテーテルアブレーションによる治療を受けた。併用群には、大腿動脈からカテーテルを挿入して、両腎動脈を遠位から近位に向けてらせん状に焼灼する腎デナベーション治療を行った。両群の患者には、最短でも治療の1カ月前から1カ月後まで、ワルファリンまたは直接経口抗凝固薬による抗凝固療法を適用した。抗凝固薬による長期的な管理の方針は、ベースラインの患者のリスクレベルと各国のアブレーションガイドラインに基づいて決定した。降圧薬を使用していた患者は、そのまま薬を継続した。

 主要評価項目は、治療後3カ月時点から12カ月後までの期間に、抗不整脈を使用しない状態で、心房細動、心房粗動、心房頻拍の再発がなかった患者の割合とした。治療後3カ月間のblanking periodに見られた不整脈は分析対象外とした。患者には治療から3、6、9、12カ月にそれぞれ7日間ホルター心電図を記録してもらった。副次評価項目は、30日以内の治療関連の合併症、6カ月と12カ月時点の血圧とした。安全性の評価は、主要な心臓有害事象(死亡、脳卒中、心不全、大出血、脳卒中以外の血栓塞栓イベント)、心血管疾患による入院などとした。

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