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JAMA Network Open誌から
掲載撤回論文はどのように引用されたか?
MMRワクチンと自閉症のWakefield論文の引用状況を調べる

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 Wakefield氏らが1998年にLancet誌に報告した、MMRワクチンと自閉症の関係に関する論文は撤回された。米国Wisconsin医科大学のElizabeth M. Suelzer氏らは、この論文を引用していた文献を対象に、著者らがどのような意図を持って引用したのかを調べたところ、撤回前であっても多くの論文は否定的に引用していた。一方、撤回以降に引用していた論文でも、撤回された事実を記載していない論文も多く見つかった。結果は、JAMA Network Open誌電子版に2019年11月15日に掲載された。

 情報過多が進むなか、影響力のある論文を見つけることが日増しに難しくなっている。影響力のある論文の指標の1つとして引用回数が用いられているが、否定的な引用も肯定的な引用も、同じく1回としてカウントされる。また、撤回された論文は、その後も引用が可能で、撤回されたことが記されない場合も少なくない。その理由はおそらく、撤回された論文の引用方法を示すガイドラインがないからだ。

 出版規範委員会(COPE)は、「撤回された論文は、全ての電子的情報源データベースで撤回されたことを明記する必要がある」としているものの、具体的な記述方法は示していない。

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