
患者が受けた手術/手技の侵襲度を5段階に分類して、フレイル患者の術後30日、90日、180日死亡率との関係を検討した米国Vanderbilt大学医学部のMyrick C. Shinall氏らは、最も侵襲度の低い手術手技でも、フレイル患者の術後死亡率はフレイルのスコアが正常な患者より高く、侵襲度が高い手術ではさらに死亡リスクが上昇する傾向を示したと報告した。結果はJAMA Surgery誌電子版に2019年11月13日に掲載された。
フレイル患者は術後死亡率と合併症リスクが高いという報告はあったが、それらの多くは対象人数が少なく、主にハイリスクの手術について分析しており、侵襲度の低い手術がフレイル患者に与える影響を調べた研究は少ない。そこで著者らは、様々な手術を受けた患者を対象に、フレイルの程度と術後死亡率の関係を評価するための後ろ向きコホート研究を実施した。
対象は、2010年4月1日から2014年3月31日までに、Veterans Administration Surgical Quality Improvement Program(VASQIP)に登録されていた退役軍人のうち、非心臓手術を受けており、生死にかかわらず、手術から1年後のバイタル状態が分かっている人とした。
著者らは、Delphi合意形成法を用いて、