一般的な内科疾患により入院した高齢の高血圧患者が退院する際には、入院前より強力な降圧療法が適用される場合が多い。米国California大学San Francisco校のTimothy S. Anderson氏らは、米国の退役軍人の医療データを利用した分析を行い、そうした強化降圧療法には利益はなく、有害になり得ると報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2019年8月19日に掲載された。

 入院した高齢者にはしばしば、一過性の血圧上昇が見られる。そうした患者には、入院中のみならず退院時にも、入院前より強力な降圧処方が行われることが多い。入院前の処方によって適切に血圧が管理できていた患者であっても、強化される場合があり、そうした処方が過剰治療をもたらす可能性が危惧されている。そこで著者らは、退院時の強化降圧療法の適用とその後の転帰の関係を調べるために、後ろ向きコホート研究を実施した。

 対象は高血圧がある65歳以上の患者で、肺炎、尿路感染症、静脈血栓塞栓症を起こして2011年1月1日から2013年12月31日までに米退役軍人保健局(VA)傘下の病院に入院し、退院後は自宅に戻っていた人。心房細動、急性冠症候群、脳血管疾患などの併存疾患

退院時の強化降圧療法は高齢患者に適さないの画像

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