抗コリン薬が短期的な認知機能に害を及ぼすことは知られているが、長期間の使用が認知症発症率の上昇に関係するかどうかは明らかではなかった。英国Nottingham大学のCarol A. C. Coupland氏らは、イングランドの患者を対象とするネステッドケースコントロール研究を行い、抗コリン作用が強力な薬の累積使用量が増加すると、その後の認知症診断リスクを有意に上昇させていたと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2019年6月24日に掲載された。

 世界的に認知症患者が増加している。修正可能な危険因子としては、高血圧、聴力低下、うつ病、糖尿病、喫煙などが知られており、それらによって認知症発症のおおよそ35%は説明できるとされている。抗コリン薬は高齢者の錯乱や記憶障害などの短期的な有害事象に関連することが知られている。しかし、長期間の使用が認知症発症に及ぼす影響は明らかではなかった。

 そこで著者らは、55歳以上の人々への抗コリン薬の処方と認知症リスクの関係を検討するために、イングランドのGPの診療所1500件を受診した患者30万人以上の匿名データを集めているQResearchデータベースを用いて、ネステ

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