欧州では2011年から、米国では2013年から、網膜色素変性症などの治療に用いられている人工網膜デバイス「Argus II」の市販後評価を行った、ドイツAachen工科大学のKim Schaffrath氏らは、治療適用から1年後の時点では、承認前に示された以外の新たな有害事象は見られておらず、患者の視覚機能には改善が認められたと報告した。結果はJAMA Ophthalmology誌電子版に2019年5月30日に掲載された。

 中途視覚障害は、日常生活活動を困難にし、QOLを低下させ、精神疾患発症リスクを高めることが知られている。中途視覚障害に対する介入法の開発には、遺伝子治療から幹細胞移植、植え込み型人工網膜など、さまざまなアプローチが用いられている。「Argus II Retinal Prosthesis System」は、重症の網膜外層変性によって失明した患者に欧米などで適用されている人工網膜システムだ。

 Second Sight Medical Products社が開発し、世界初の人工網膜デバイスとなったArgus IIは、CCDカメラと送信機を搭載した眼鏡と、ポーチに入る映像処理装置、そして病気により衰えた網膜細胞の機能を代替する電極アレイからなる。眼鏡に取り付けられたカメラが受けとった映像をポーチに入ってい

人工網膜デバイスの欧州での市販後調査の画像

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