医師と製薬会社の金銭的な関係に関する透明性を求める声が世界的に高まっている。仙台厚生病院の齋藤宏章氏らは、日本で使用されている6つの癌診療ガイドラインの執筆者に対して製薬会社から支払われた金額の公開データを集めて分析し、利益相反開示が曖昧で不十分だったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に2019年4月26日に掲載された。

 これまでの研究では、製薬会社からの資金は特に、専門誌の編集者や学会の理事、ガイドラインの執筆者などに流れていることが示唆されていた。診療ガイドラインは医療の質の向上において重要であり、治療選択に関する推奨を行うため、これを執筆する医師は、その国の診療に非常に大きな影響を及ぼすといえる。医師に対する製薬会社からの支払いのほとんどは、自社製品の販売促進を目的としており、金銭の供与が間接的に日常診療における国内の医師の判断をゆがめる可能性があるため、執筆者には、特に透明性が要求される。従って、この業務に携わる医師は、利益相反(COI)情報を明瞭に示す必要がある。

日本の研究者の利益相反開示は不十分の画像

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